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加遠留

加遠留

《戦後民主主義時代ゲーム或は懐かしい戦後民主主義への手紙》

大江健三郎死去の記事で「戦後民主主義」といふ言葉を久し振りに見たやうな気がする。懐かすい肝吸アナスイ💜

戦後民主主義は、戦前の権力的な全体主義の反動で、あらゆる権力を否定する思想だ。勿論、現実には権力(特に公権力)無くして社会は成り立たないから、矛盾を抱へてゐる。矛盾を誤魔化すために権力的で全体主義的に振舞ふといふ欺瞞をなしてきた。しかし、20世紀の終り頃に綻びが露呈し、ネット時代になり誰もが発言し易くなるとすつかり凋落してしまつた。

僕達の民主主義は、自由と平等と友愛(「博愛」ではない。)とから成つてゐる。自由と平等とは衝突する。それを調整するのが友愛だ。その友愛の中身は国家による公権力だ。権力を認めたがらない戦後民主主義は友愛が欠落してゐる。

小学生の頃、社会の授業で先生が民主主義の自由、平等及び友愛(当時は「博愛」と呼ばれてゐた。)について、戦後民主主義的思想に基き、説明した。自由と平等については説明ができたけれども、友愛については適切にはできなかつた。このエピソードは、僕にとつて、戦後民主主義の何たるかを端的に示すものだ。

戦後民主主義は、「民主主義」と称してゐながら内実は全体主義だ。それも権力を認めないといふ子供じみたものだ。対して、僕達の民主主義は(近代の産物であるので、その是非を巡つて議論があるだらうが)、公権力といふ公認された強制力を用ゐることを深く自覚した大人のための政治手段だ。

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