回復のための勉強中。愛知県の虐待専門外来での症例とともに、実際の治療についても記述されています。・虐待被害者は、特に児童期において発達障害様の症状を呈することが多い。(愛着障害による情動調整機能不全=衝動性、多動性、問題行動)・被害者(ASD)の母親はASD傾向があることが多く、母親自身も虐待を受けた経歴を持つことが多い。ゆえに、被虐待児の発達障害症状が遺伝によるものか虐待によるものかを判別することは困難である。・虐待による脳への器質的ダメージは、先天的な発達障害よりも広大である。・虐待からなる発達性トラウマは、『発育過程において異なる臨床像を渡り歩く』(児童期には発達障害、成長につれて境界性パーソナリティ障害、鬱、1型を除く双極性障害、解離性障害etc)ので、臨床像にフォーカスして治療にあたっても意味がない。まずは根本にある生い立ち、発達性トラウマを疑ってかかるべきである(が、日本の精神科医療にはその視点が欠けているのが現状である)。#虐待 #PTSD #読書