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なまえは、まだない。

なまえは、まだない。

夏目漱石全集を
引っ張り出して読んでたら

坊ちゃんが一番好きで
あれが漱石の自伝そのものだから、
そして、わたしと性格が全くおなじなのだから
読んで恥ずかしくなる

小さい頃から
近所の人に
「おたくの坊ちゃんは、いつも元気がいいですね」
と言われ、男の子みたいないでたちだったから
母はいつも恥ずかしそうに
「いえ、女の子です」
と、わたしの目の前で話していた。

目の前で絶句するおばちゃんをみて、わたしは睨み潰していた。

何も知らない近所に越してきた人も
「おたくの息子さん、いつも元気ですね」
母は、
「何でですか?」
「え?いつも、賑やかな声が聞こえてきて
よく、お父さんと喧嘩してる声が聞こえてきてうちの息子もむかしそうだったんですよ」

と言われたらしく

「女の子です」母は答えたら
いけないものを見たという顔をして、その人は
「てっきり、、、とっても元気な女の子さんですね」

なんて言われたらしくて、
少しは女の子らしくしなさいと言われ続けて
どうやって?なんて思っていた。


最近、友達が
「父親が亭主関白で、みんな顔色を伺ってたの
それが辛かった。だから家の中で母が泣いていた。」と言っていた。

それは辛かったね。
「でも、お父さんに話して亭主関白をやめさせなかったの?喧嘩しなかったの?」

友達は
「は?」
私は
「え?」

やっぱり私は強い子だったのかもしれない
いや、確信に変わった

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はしおさ

はしおさ

昭和懐古録  ♯ 25

#グラビティ昭和部


・昭和3年(1928年)

☆『漱石の『猫』訴えらる』

9月10日 日本橋区南茅場町二二大倉保五郎氏は豊原弁護士を代理人として牛込区早稲田南町七夏目漱石氏の息純一、及び神田区南神保町書店岩波茂雄両氏を相手取り十日東京地方裁判所に損害金三万千円支払請求の訴訟を提起した。
 その理由は、大倉氏は明治三十八年十月夏目漱石氏の著作に係る「吾輩は猫である』の著作権共有並に発行権専属の契約を結び同月上巻を発行し続いて中下巻を発行したが、その後同氏の著に係る『行人」『文学論」等も同様の契約の下に発行していた処、最近に至り純一氏並に岩波書店は大倉氏に何の交渉もなく、所謂円本と称する「漱石全集』数十万部を発行し巨利を博し、原告(大倉)に大損害を与へたので本訴に及んだ。(時事新報)
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ゆき

ゆき

漱石全集の間からいつ挟んだかも忘れた
一万円が出てきて笑っちゃった。
吾輩はへそくりである
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カワセミ

カワセミ

ちくまの夏目漱石全集9、10買って本棚に並べたらこんなに色違うもんかね…
色褪せエグいな。そんなに直射日光浴びるわけでもないんだけど
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