今日もアーティスト志望の方からのご質問ありました。ありがとうございます。今の日本のアートマーケットは、その取引額の規模が世界全体のおよそ100分の1しかないことをご存知でしょうか?ですから、日本人アーティストが国際的アートフェアに出ることが重要となっています。マーケットがそれだけ拡がるからですね。なんせ、日本には顧客がいないわけです。しかし、詐欺まがいのアートフェアへの勧誘もあり、個人で出るのはおススメできません。国内のアートギャラリーの取り扱い作家になるか、所属作家になるかが必要となってきます。ならば、まずその取り扱い作家になるために必要な素養とは何か?ただ美大・芸大に行くだけでは、そうしたアーティストが本来持っていなければならない実力は養成されません。逆にアートギャラリーの中には、経歴には関係なく、実力で判断してくれるところもあります。また、大勢のアーティストがチャンスを求めて国外に出ていき、そして戻ってきます。なぜか?それは、海外に出るだけでは、日本人アーティストとしての証明がなされないからです。つまり、その国を背負っている、という賞賛が国際的舞台では必要不可欠なのです。つまり、日本で愛されて初めて、国際的舞台に立つ資格が手に入ります。そうしたノウハウは、写真にある本、小山登美夫著「お金から見る現代アート」に載っています。私も小山さんには何度かお会いしたことがありますが、素晴らしいギャラリストです。タイトルはちょっと「?」ですけど、これはギャラリーの顧客拡大のために書いたのでしょう。しかし、アーティストにこそ読んでもらいたい一冊です。絶版ですので、古本か図書館で読んでみて下さい。私は国内有数のアートギャラリーの専属アーティストです。