ファッションの本質は「暗示の強制力」(あるいは、「暗示効果の先制確約性」ともいえる)にある。つまり、ファッションは、相手が、自分のことを視覚的に対象として認識したと同時に、有無を言わさず強制的に、その相手に情報のバイアスをねじ込むという先制制圧的な暴力性を持つ。そして、それこそがファッションの、表現としての特異性である。