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たくみ☆彡🐰ྀི

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甲州二十年古酒 1993 マグナムボトル 880本限定 マルス山梨ワイナリー 本坊酒造 3/3

開栓してから&寝かせる年月で大きく特徴が変わる非常に面白いワインである。

甲州熟成による特徴もだが,エチケット裏の情報もとても興味深かった。

低温(定温)貯蔵庫の琺瑯タンクで10年,瓶詰めされてから22(10+12)年,計32年たっている。ヴィンテージは1993年で発売は2013年。

最初に気になったのは,低音(定温)貯蔵庫の琺瑯(金属の表面にガラス質の釉薬を塗って焼いた)タンクを10年使用した理由だ。
「低音(定温)貯蔵庫」から分かるように,琺瑯タンクは貯蔵が目的だと考えられる。香りからして,まずステンレスタンクで醸造し数ヶ月熟成しているだろう。数年以上の長期熟成の場合,木樽だと木の香りが強く付き過ぎ,ステンレスだと金属が酸化する可能性があるから適していない。だが,本来早熟型の甲州を長期熟成するには高い密封性が必要だろう。これらの問題が解決するから,琺瑯のタンクを使ったと考えられる。

瓶で更に10年熟成させたのは,(1つの)飲み頃に出荷したかったからだろう。エチケットにはやや甘口と書いているが,開栓直後飲んだところ,やや辛口だった。これは,出荷してから+12年経っており,より熟成が進んだからだと思われる。逆に醸した直後は甘口でアルコール度数は低めだったはずだ。

「長期熟成に必用な酸味が豊富な穂坂地区産甲州種と豊かな甘味を持つ甲府盆地産甲州種を使用して醸造」と記載されていた。ボルドー・ブルゴーニュで取り上げられることが多いが,限定地区に限らず,世界のどこでも畑1つ隣りでブドウの出来・個性は,品種の異同を問わず変わる。甲州は地区や畑ごとにどう違うのか,探究していきたい。

値段相応の味ではなくリピートはしないが,飲んでみて色々と面白く,勉強になり,買ってよかった。
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たくみ☆彡🐰ྀི

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甲州二十年古酒 1993 マグナムボトル 880本限定 マルス山梨ワイナリー 本坊酒造 2/3

開栓してから&寝かせる年月で大きく特徴が変わる非常に面白いワインである。

このお酒を通して, ワインの飲み頃は1つでないこと,飲み頃は個人の味の好みで大きく左右される場合があることに気付かされた。
開栓直後は味の凝縮感や熟成香が強く,これも結果として一貫性があった。開栓3時間後は,32年間密封していた状態に急に空気が入って急速に酸化した。だが,再び栓をしたところ,一時的に還元してそれから(開栓後のワインにしてはかなり)ゆっくり酸化が進んだ。一月後には,開栓直後よりは酸化しているが,適度な進行でかえって若返り,円やかな口当たりとなったと考えられる。
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