その点囲碁はやはり楽しい。ルールは極めて単純。だがその奥深さは学問レベル。一時のヒカルの碁ブームでもそこまで普及に至らなかったのには、数え切れないほどの理由があるが、それでも楽しいものは楽しいのだ。自分はそこまで強くもないし、ガチでやる事もない。それでも棋譜を見ながら、しっかりとした碁盤にちゃんとした重みと感触を持つ碁石で打つとそれだけでも心が洗われる。対戦時の両者の心理がそこから感じ取れる。何度も味わえて、いくらでも新しい発見のあるスポーツ観戦のようなものだ。自分が飛び入り参加する事だって出来る。ただその感覚は安くで売ってるプラ製の碁盤と碁石や、画面をタップするだけのアプリじゃ味わえない、という点そして肝心の碁盤と碁石がそこそこのもんだと高い、という点がまず敷居を高くしていてそれプラス人口の減少と閉鎖的なコミュニティが普及の妨げになっている。将棋が流行るのは、そこまで金がかからないしそもそも元がなんであろうとプレイ体験にそこまでの差は生まれないという事にある。ちっちゃいプラ製のやつでも楽しいのだ。もうこればっかりは運が悪かったとしか言いようがない。プラ製でも重りを入れて、特殊な加工を施し安価でも良い打ち心地のものが開発され出してはいるが…なんせ認知度が低い。強くなるのは後回しでいい。でもまず楽しむ為の敷居が高い。これが問題なんだ。