SONYはスクウェアと心中するのか90年台半ば、世には「次世代ハード」といわれるセガサターン、プレイステーション、3DO real、neo-geo CDがシェアを奪い合う展開になった。特にセガサターンとプレイステーションは最後まで覇権を競い、アーケード全盛期の時代も後押ししてバーチャ・ファイター2を擁するセガサターンが格闘ゲームに苦しむプレイステーションを頭ひとつ抜いたか、と思われた時だった。彗星のように(奇しくもそのジャケットはメテオを意味する隕石だった)この戦いに一撃でピリオドを打つモンスターソフトが発売される。みんな大好きFinal Fantasy VIIである。SONYはこれに期待をかけて、バンバン広報をかけ、それを制作したスクウェアもその期待を上回る作品を作った。この時から、スクウェアはSONYの、プレイステーションの救世主であり、パラサイトイブ、Final Fantasy Xとプレイステーションの顔であり続け、オンラインゲームであるXI, XIVさえもプレイステーションに賭けてきた。特にグラフィックを売りにするFFならば家庭用ハードでなくPCポートで良かったはずだが、SONYとの蜜月はそれを上回ったのだろう。そして今、PS5でも、FF7 remakeはPCポートすら一年遅れのPSエクスクルーシブを貫いている。だが、世界のゲーム業界はSteamが中心になっており、もはやPSエクスクルーシブがFFの足を引っ張っていると言っても過言でない様相だ。FF16がほとんど話題にならなかったのも、PCポートをせず当時品薄で誰も買えなかった状況に関わらずPS5にこだわった結果だろう。正直、数年で新作が出て古いものの価値が失われるゲームハードの料金が10万円に上るのならば、プレイヤーがゲーミングPCに目を向けるのは当然で、特定ハードのエクスクルーシブはそのソフトの足を引っ張るだけだ。もうハード戦争は終わるべきなのではないか。かつてはPCに比べて安価であり、お金のない子供達の遊具として機能していたコンソールだが、大人でも二の足をふむ値段になったコンソールで、誰が得しているのだろう。少なくともゲームデベロッパーもプレイヤーも得するところがないのが実態ではないか。今のスクウェアがそんな大層なゲームを作れるとも思えないけれど。#ゲーム