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アメジスト
読書記録です。
哲学史入門Ⅰ
古代ギリシアからルネサンスまで
斎藤哲也 編
NHK出版新書
インタビュー形式の本文となっており、初学者にも読みやすいように配慮されています。
第1章は古代ギリシア・ローマの哲学について納富信留氏に、第2章は中世哲学について山内志朗氏に、第3章はルネサンスの哲学について伊藤博明氏にインタビューをしています。
それぞれの時代の哲学の面白さが分かりました。
各先生方の著作を読んでみたくなりました。
第1章において、ソクラテスの無知の知は正しくは「不知の自覚」であると言うべきだというのは目からウロコでした。
ソクラテスは、さまざまな人と対話しながら「知らない」ということを検証している最中だから、「知らないことを知っている」という状態ではない。あくまでも、自分が「知らない」と思うことを、確認し続けていくことがソクラテスの哲学であった。
だから「不知の自覚」であるだそうです。
第2章において、『神学大全』を執筆した聖トマス・アクィナスの真の画期は、「主文」や「異論反駁」といった大学の討論スタイルを整え、学問の標準スタイルを整えたことにあるそうです。
第3章において、ルネサンスの面白さは神秘思想やオカルト的な思索も流行った百花繚乱なところにあると認識しました。
それぞれの時代における考え方を学ぶ面白さを感じることができました。
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