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ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 116
#松本隆 #詩集
☆『太陽がいっぱい』
白い夏へと 走ってゆくの
愛のペダルをこぐのはあなた
さからう風にゆれる自転車
だけど平気よ しがみついてる
広い背中あるから
聞いてこの胸のはずむ ときめきを
肩に感じるでしょう
はなさないの両手 つかまえたの幸せ
愛の旅が いま始まる
いつも遠くで あこがれていた
あなたが今は この手の中に
はじめて声をかけられ そして
白い自転車 海ぞいの道
二人走ってゆくの
どんな行先も 私ついてゆく
けして恐がらない
ほほをつねってみる いたいような幸せ
愛の旅が今はじまる
愛の旅が今はじまる

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ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 101
#松本隆 #詩集
☆『青春の記憶』
君は忘れてしまったの
野ざらしにした自転車を
二人の愛を乗せていた
ペダルも赤く錆びついた
小さな愛で ふくらむ胸を
背中に感じたあの幸せも ルルルー
みんな昨日に 飛びすぎてゆく
君にとって僕はもう
想い出のひとつに過ぎないの
いつも家まで送ったね
小石だらけの細い道
ハンドルさばきへたな僕
いつも悲しみまっしぐら
倒れた車輪が クルクルまわる
短い時間のあの口づけも ルルルー
みんな昨日に 飛びすぎてゆく
君にとって僕はもう
想い出のひとつに過ぎないの
の


ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 144
#松本隆 #詩集
☆『ヨーヨー』
いつもならプイと横向いて
そのまま何処かへ消えても
三日も待てずにあやまる
あなたが来ない
いつもなら好き?って聞く時は
両手を広げて これだけ!
飛び込む心を包んだ
あなたがいない
あなた行ったり来たり
行ったり来たり
人の心は掴まえきれない
ヨーヨー ヨーヨー
行ったきり もう戻らない
いつもなら走るバスの窓
素っ気なく背中向けてた
あの日に限って手を振り
あなたは消えた
いつもなら他の誰かさんと
仲良く話をしても
ただの寄り道と笑った
あなたは何処に
あなた行ったり来たり
行ったり来たり
愛はいつでも不確かな遊び
ヨーヨー ヨーヨー
悲しみは ただ空廻り
子供が帰った日暮れ坂
ヨーヨーがひとつ転がる
遊びあきられた淋しさ
坂を転がる
あなた行ったり来たり
行ったり来たり
人の心は掴まえきれない
ヨーヨー ヨーヨー
糸が切れ もう帰らない


ミチフミ龍之介
風のQuartet
〜松本隆作品詩集 ♯ 137
#松本隆 #詩集
☆『ハローサンシャイン』
ハロー サンシャイン
ありふれた言葉だけれど
ハロー サンシャイン
あなたは私の太陽みたい
くすぐったいわ 私の胸に
砂をこぼして 好きと書くのね
ビキニを着てる 他の誰かに
瞳(め)うつりしたら つねるかもね
アイスクリームとけないうちに
瞳(め)をつむるから
優しいキスで私の胸を
バラ色に 染めて
ハロー サンシャイン
真夏の光を浴(あ)びると
ハロー サンシャイン
見えない気持ちがはっきり読める
くすぐったいわ 熱い背中に
オイル塗ってる あなたの指が
空の青さが 海にとけたら
ボート浮かべて 漂ようのよ
コーラがひとつストローふたつ
おでこを寄せて あなたの瞳
くらくらゆれる まぶしくてこわい
ハロー サンシャイン
真夏の光を浴びると
ハロー サンシャイン
裸の心をぶつけたくなる


ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 102
#松本隆 #詩集
☆『青春の坂道』
淋しくなると訪ねる
坂道の古本屋
立ち読みをする君に
逢える気がして
心がシュンとした日は
昔なら君がいて
おどけては冗談で
笑わせてくれた
青春は長い坂を 登るようです
誰でも息を切らし 一人立ち止る
そんな時君の手の やさしさに包まれて
気持よく泣けたなら 倖せでしょうね
言葉に出せない愛も
心には通ってた
同じ道もう一度
歩きませんか
ペンキのはげたベンチに
手のひらをあててると
君のいたぬくもりを
今も感じます
青春は長い坂を 登るようです
誰かの強い腕に しがみつきたいの
君といた年月が 矢のように過ぎ去って
残された悲しみが しゃがみこんでます
青春は長い坂を 登るようです
誰にもたどりつける先は わからない
そんな時ほら君が なぐさめに駆けてくる
倖せの足音が 背中に聞こえる


ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 83
#松本隆 #詩集
☆『ひぐらし』
ねえ私たち恋するのって
鞄ひとつでバスに乗ったの
マクドナルドのハンバーガーと
煙草はイブをポケットに入れ
御殿場までが矢のように過ぎ
緑の匂い胸にしみるわ
昔はカゴで通ったなんて
雪の白富士まるで絵のよう
読んだ漫画をあなたはふせて
内緒の声で耳打ちばなし
スーツを着てるあいつを見ろよ
三億円に似てないかって
最後に吸った煙草を消して
空の銀紙くしゃくしゃにした
窓に頬寄せ景色見てると
時の流れをただようようね
ガラスに映るあなたの寝顔
私はふっとため息ついた
生きてる事が空しいなんて
指先みつめ考えてたの
日暮れる頃に京都に着くわ
それは涯ないひぐらしの旅
あなたと二人季節の中を
愛はどこまで流れてゆくの


ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 91
#松本隆 #詩集
☆『デビル・ゲーム DEVIL GAME』
靴紐を直してる 君の背中
旅立つ心を結んでは 解いてる
思い出を詰め過ぎた 革の鞄
君は痩せた手で 持てるの?
12月は終わりの月 僕はここで見送るよ
来年の指切りを鬼が笑う 時が僕の目に
目隠しした
12月は終わりの月 僕はここで見送るよ
師走駅 消えた君 追えない影
鬼ごっこ 僕は 息が切れたよ


ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 146
#松本隆 #詩集
☆『シティー・ライト』
夜の丘に車を休息ませて
宇宙の両手に抱かれようよ
闇に浮かぶ都会のスパンコール
あなたの吐息が空を渡る
この世界中に二人しかいない
ささやいて ささやかれ
翔ける夜空
あれは港 違うわ船の灯よ
二人の言葉が重なる夜
風がやんで時計が止まっても
飛び立つ心は地平線へ
この世界中に二人しかいない
彩って 彩られ
月の光
くもる玻璃なぞった指さきに
微かに炎えたつシティー・ライト
微かに炎えたつシティー・ライト


ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 85
#松本隆 #詩集
☆『銀河急行に乗って』
眠りにつくと迎えに来るの
白い煙を吐く機関車が
窓から空へ銀のレールが
夢の世界へ誘ってくれる
ジュエルの箱を散りばめながら
街の灯遠く飛び去ってゆく
綿菓子雲のホームのはじで
手を振るあなたもうすぐ見える
銀河急行に乗って
銀河急行に乗って
はたちという駅まで
夢のように過ぎたの
もしもあなたがアルタイルなら
離ればなれの私はヴェガね
雨が降ったら逢えない二人
さあ飛んでゆけ天の川まで
銀河急行に乗って
銀河急行に乗って
はたちという駅まで
夢のように過ぎたの
はたちという切符で
どこへ行けばいいの
眠りにつくと迎えに来るの
白い煙を吐く機関車が
窓から空へ銀のレールが
夢の世界へ誘ってくれる


ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 79
#松本隆 #詩集
☆『夕焼け』
あなたに逢えた まぶしい夏が
目に浮かぶ夕焼け
陽に灼けた やさしい顔が
「元気だせ」って叱ってくれる
泣いてはいけませんか 一人で
あなたがとっても好きだから
青い波 はしゃいだ手に
もう一度ふれたいの
真夏が過ぎた海辺の駅で
別れたの あなたと
結んでた指も離れて
汽車は秋へと走り出したの
泣き虫 そうよ私 あれから
逢いたい逢えないあなたなの
街角でよく似た人
逢えば心さわぐの
泣き虫 そうよ私 あれから
素肌の夏さえうすれても
この胸に消えないのよ
あなたの愛の炎


ミチフミ龍之介
〜松本隆作品詩集 ♯ 141
#松本隆 #詩集
☆『グッドフィーリング』
Good Feelin' Good 空が晴れたら
Good Good Feelin' Good 旅に出ようよ!
Good Feelin' Good コインは表
Good Good Feelin' Good 今日はツイてる!
あなたは駅で待っててほしい
頑固なパパを撤いてゆくから
ホット・ドッグと漫画を買って
郊外電車 飛びのっちゃうわ
授業サボってあなたと二人
すれ違うのはラッシュの電車
たった一度の青春なのに
ねえ 灰色に塗りたくないわ
Good Feelin' Good 打ち明けちゃうわ
Good Good Feelin' Good あなたが好きよ!
あなたの肩でいねむりしたら
東海道はもうひとっ飛び
トンネル抜ける闇にドキドキ
ずるいあなたはキスをぬすんだ
名前も知らぬ駅で降りれば
ホームの風に揺れるスカート
マリリン・モンローみたいだよって
ねえ ひやかしたあなたは嫌い
たった一度の青春だから
ねえ 自由にね生きてみたいの
Good Feelin' Good 空が晴れたら
Good Good Feelin' Good 旅に出ようよ!
Good Feelin' Good コインは表
Good Good Feelin' Good 今日はツイてる!
Good Feelin' Good 打ち明けちゃうわ
Good Good Feelin' Good あなたが好きよ!
Good Feelin' Good 打ち明けちゃうわ
Good Good Feelin' Good あなたが好きよ!

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