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いつき

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これは、私が営業の仕事をしていた時のこと。
廃墟のようなアパートでも全て家宅訪問しろと言われており、毎日一軒一軒周ってた。時には怒鳴られたり暴力を振るわれたりと辛い仕事だった。
ある時、いつものように廃墟アパートを訪問していると、通路真ん中の部屋がとてつなく嫌な感じがした。
「ああ、これ何かいるな」
直感だが、確実に何かがいる。郵便ポスト、新聞受けにはチラシが詰め込まれており、どれも雨風で風化していた。明らかに人は住んでいない。しかも真ん中…。奥の部屋を訪問中に何かあったら逃げ道がない。
怖がっていても仕事は無くならない。とても嫌ではあるがやるしかない。
当然インターホンなど鳴らないため、スコスコと古いプラスチックの擦れる音しかしない。
奥の部屋から順番に訪問し、遂に問題の部屋の前に立った。ここでもスコスコと空振り音。拍子抜けした私は、安堵のため息をついて次の部屋へ向かう。
次の部屋もまた人は住んでいないようだった。もう気の抜けている私は、完全に流れ作業のように次々とインターホンを押す。その時だった。
「ピンポーン」
全身が凍りついた。なるはずの無いインターホンの音が2つ離れた真ん中の部屋から聞こえてきた。
恐怖に固まっていると、また
「ピンポーン」
私はもう押していない。勝手に音が鳴っている。やばいやばいやばいやばい。あの直感は正しかったらしい。
「キィ…」
ドアノブがゆっくりと動くのが見えた。
「うわあああああああ!!」
年甲斐もなく叫ぶと身体が動くようになった。
私は自転車の所まで全力で走った。この時の速度はきっと人生過去一であろう。
自転車に乗り、追ってきて無いかと振り向くと、扉がゆっくりと開くのが見えた。
そこから先は覚えていない。
気づいた時には人通りのある駅前まで着いていた。

雨

とりろー
山手線は止まっていましたが、埼京線で何とか来れました。
新宿駅南口の小田急線改札前の通路、真ん中辺りも霧雨の様に吹き込んでて凄かったっス😳


鼻にティッシュ詰める
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