ここ数年続く老人vs若者の健保・年金論争、というかケンカ、「何で見ず知らずのジジィババァの長生き費用をオレらが負担せなアカンのや、しかもこんなに多額を」という怒りはよく分かるただ、老人世代の負担増のみならず延命治療にまで言及し、「それは自分たちの将来へのブーメラン」という老人世代の反論に「どうせオレらは全然優遇されなくなる」「そんなに長生きしたいなんて思ってない」という自暴自棄な反論で返す若者までいる自分も若いころは長生きなんてしたくない、と考えていたしかし、我ながら恐ろしくもどうしようもなく歳をとるにつれ変化する感情があって、「死ぬのが恐くなる、死にたくなくなる」と思うようになってきてしまった恐らく多くの年配者が似たような感情を持つに至っているのではないかと思われる人生のカウントダウンが現実的になってきているからだろう今、自暴自棄的に長生きを自己否定する若い人たちが、実際にその世代にたどり着いたときに感じる絶望は恐らく現時点で感じている絶望とは比べものにならないほどとてつもない深淵の恐怖を与えるものになるかもしれない、という可能性を知っておいてほしいそのうえで現在の老人世代をどう批判するかはもちろん本人次第ただ、痛みは伴うだろうが根本的に今のシステムを変える方法はあるから政権監視や政治への関与をあきらめないでほしいし老人たちなんてほっといて自分に集中した人生を過ごしてほしい