「汝自身を知れ」神託で有名なデルフォイの神殿に刻まれている有名な言葉です。デルフォイの神託とは古代ギリシャにて行われていたお告げのようなもので、神官が神にお伺いを立てて神の御言葉(オラクル)を受け取ることです。当時のギリシャの人々にとって神託はとても重要なものでした。現代人からすると馬鹿げているように思うかもしれません。しかしながら「彼らは科学が文明が発達していないから神話や迷信を信じて頼っていていたのだ」と思うのは少々安直です。オイディプスの話は有名ですが、実は神託のほとんどが支離滅裂で曖昧なものが多かったといわれています。答えを求めてきたのに何を言ってるのかさっり分からない。問いに対する正解は一切語られない、アドバイス（?）すらありません。ゆえに彼らは神託を受け、熟考をしなければいけませんでした。時には優秀な賢人達が集まりその解釈を巡って幾度となく議論が重ねられることもあったようです。「神の御言葉」というよく分からないものに対して、何を考え、どう解釈し、どう行動するのか？という答えに反映されるのは"己自身"であり、言いかえるならば神託を受ける側の知性や器が試されているともいえます。タロットカードもその点ではデルフォイの神託のようなものだなと思ったりします。#占い #タロット
