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マサヤス龍之介

マサヤス龍之介

岸辺🏝️の100冊  ♯ 6-1

#読書の星


☆『当マイクロフォン』/ 三田完  ' 20初版

 昨日の灰田勝彦の投稿でアップした♫恋はバラの花か と云う楽曲を聴いていたら、思い出したのがこの本。
 元NHKのプロデューサーやディレクターを歴任して主に歌謡番組を手掛けていた三田完原作で、その昔NHKの名物アナウンサーだった中西龍アナの人生を綴った味わい深い小説である。
 三田氏はNHK退職後はテレビ番組や音楽番組に携わりながら、文筆家としても活躍して2000年には第80回オール讀物新人賞を受賞、第137回直木賞候補にも選ばれた実績がある。
 中西龍はNHK退職前から平日毎日21時50分から10分間、NHK第一で放送されていたラジオ番組『にっぽんのメロディ』でパーソナリティを務めており、聴取率は比較的高い番組だったせいか、定年退職後もフリーとして中西は番組を続けていた。私が丁度日本の懐メロに興味をもったのが中3の時分で1981年のことであり、オリヂナル盤でフルコーラスを毎日二曲づつ掛けてくれる有り難い番組だった。私は毎日掛かる針音のする懐メロに魅了された。又パーソナリティの中西の味のある語り口は聴いている人、一人一人に語りかけるような調子で慈しみに溢れており独特の中西の口調に郷愁を誘われるリスナーも多かった。その番組はこの様な出だしで始まった。
 (山田耕筰の♫赤とんぼ に乗せて)
 …唄にー思い出が寄り添いー 思い出に唄は語りかけ、、そのようにして 歳月はしずかに流れていきます。…
 中西の語り口を真似るとおよそこの様な不自然なアクセントになるであろう、ー、や、、なのである。この番組はリスナーのリクエストに答える形式で懐メロを掛けるので、高1の私もダメ元で葉書をしたためて生まれて初めてのリクエストを試みた。それが昨日紹介した灰田勝彦のあの唄だったのである。それが本当に採用されて、私は中西アナに名前とリクエスト曲を読み上げて貰った。
 葉書には美辞麗句を書き連ね、中西なんとも可愛いご文面です。…と言われてラジオの前で照れている16才の自分がいた。
 後日、中西からはリクエストのお礼の封書が届き、それが中西直筆の手紙であった。同封の便箋には中西が著した俳句の本の紹介が書かれてあったが、この本の中でもそれに触れられていた。

つづく…。
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今夜が山田

今夜が山田

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馳星周

不夜城 

本作で直木賞候補になってたんですね
やっと読めた。
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リゴ

リゴ

麻布競馬場が直木賞候補でびっくり
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加納

加納

文庫になったんで買ってた本。いや深いわー直木賞候補でもいいわー一読おすすめ。#GRAVITY写真部 #読書
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