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皆さん、鬼とは角が生えていてトラ柄のパンツという姿を思い浮かべるでしょうか。
その昔、平安時代では鬼とは物の怪の総称、今でいうとオバケ等、よくわからなくて恐ろしいもの全てを鬼、と呼んでいました。
いわゆる心霊、幽霊も鬼にあたると言うことです。
結論から言いますと、鬼とは人が生み出しているものだと思います。
鬼(おに)とは、陰(かげ、おん)が変形した言葉とも言われています。陰陽道の陰です。
人は闇を恐れ、そこに鬼を感じていたのでしょう。
そこで俺は思うのです。病み=闇、と。
すなわち、心が病み、心に闇ができると、そこから鬼が生まれる、と。
夢枕獏さんの「陰陽師」という作品に、生成り(なまなり)、という鬼が出てきます。登場人物の姫様がある男を愛するのですが、その男には他にも女がおり、その女を嫉妬心から呪おうとします。そのネガティブな感情が極まって、姫様は鬼になってしまいます。それが生成りです。
生成り、とは「生きながらにして成る」と書きます。
先に話したように、幽霊、死霊も鬼のひとつですから、生成りは「生きながらにして鬼に成る」、というものなのでしょう。
鬼滅の刃でも、鬼は人が成るものですから、あの作品からもそういった事がうかがえます。
人の闇が鬼を生んでいて、俺をはじめ、皆さんの中にも鬼がいるのです。
でも、全ての鬼が邪悪だとは思えないのです。だって人でもあるのですから。
元三大師(がんざんだいし)鬼のお姿は、厄除けのお札、お守りに使われており、最近ではコロナ禍で疫病除けとしても広く知られました(写真)。元三大師は自ら鬼の姿になって魔や厄を払われた有名な高僧です。正に「鬼をもって鬼を制す」「闇をもって病みを制す」です。
また、個人的に「心の闇」を見た人ほど、人に光を与えられると信じています。浜田廣介の「泣いた赤鬼」の様に。
鬼は厄や災いの化身ではありますが、少なくとも全てが極悪な存在ではない、と俺は信じたいです。
まもなく節分です。
「鬼は外、福は内」が定番ですが、中には「鬼は内」という掛け声の地域も全国に点在しているようです。
今年の節分は、今一度「鬼」という存在を見直してみてはいかがでしょうか?


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#夜勤入り #介護福祉士

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