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はな

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私がこの仕事に就く限り、
一生忘れないできごとと言葉。



心で選びなさい。
あなたが幸せになれることを願っていますよ。
ありがとう。




当日、初めましてで
朝の30分だけ関わった
あの患者さんの言葉を思い出す。

実習中
その日、家の近くに転院だって聞いて
おめでとうございます。
と笑顔で言った私に
ありがとう。と
家族の自慢話、
戦時中の話をしてくれた。

そして何度も繰り返し心を指差し、
今は外見で選ぶことがあるかもしれない。
だけどね、一生側にいる人は心で選びなさい。
と教えてくださった。

最後にはあなたの幸せを祈ってますからね。
ここだよここで選びなさい。
じゃあね。ありがとう。ここだよ。
と何度も繰り返し心を叩いていた。


そこは大きな個室で外からの日の光も気持ちよく差し込んでて、そのおじいちゃんを、優しくずっと照らしていた。

30分もその場にいて戻らないとと焦りがでてその場を後にした。

夕方、心停止アラーム。
応援を呼ぶスタッフ。
個室の方にむかい走っていくスタッフ達。
全てが忘れられない、あの光景。

まさかと思いながらも
信じたくなくて
指導者に聞いた。

もしかして今行かれてるのは○号室の方ですか?

そうみたいだね。まだ家族は来てないみたいだったね。

転院=回復だと勘違いしていた私。
あんなに元気そうなのに、亡くなるはずなんてないと思ってた私。

朝の顔を思い出す。
天からの光が差し込んでいたかのような
病院とは思えない澄んだ空間だった。

あの時間、一生の中では一瞬。
私がかけた言葉は?
おじいさんにとって、
あの時間の価値の重さ。

ぐるぐる頭のなかに
朝の光景が思い浮かんで
帰りの車の中で耐えきらず泣いてた。
それがずっと続いてた。


心配してくれた先生が話を聞いてくれて、
とても怖くて評判だった先生が泣いた。

どうやったら受け入れられるんだろうかって相談した。
受け入れなくていいんだよ。
って返してくれた。

そこから何年経ったかな。
まだ受け入れられずに
こうやって夜思い出して
うるっときて、
でもなんだか応援されている気がして。

この職について時間が経ったけど、
今も一人一人との出逢いを大切にいきてます。


私も
天国にいるおじいさんの幸せを祈っています。
大きな学びをありがとう。


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アンジェラ・アキ

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あいほん

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