断然、読書ですね[笑う]「江戸漢詩選」という、いい〜本があるんですよ。個人的には、賣茶翁という人物の作品が好きです。彼は、自由気ままにお茶を売る翁であり、煎茶道を確立させた人物でもあります。彼の作品を、お茶を飲みながら冷房の効いた部屋で読んでいると、とても心が寛いで気持ちよくなること請け合いです[ほっとする]以下はその本文ですが、お時間があればどうぞお付き合いください【原文と書き下し文】売茶翁『夏日松下煮茶』独愛清間夏日長(独り愛す清間 夏日の長きを)千株松下石炉香(千株の松下 石炉香し)人間炎熱複何到(人間の炎熱 複た何ぞ到らん)洞裏風光豈是望(洞裏の風光 豈に是れ望まんや)水択麗泉汲音羽(水は麗泉の音羽に汲むを択び)茶烹唐製自家郷(茶は唐製の家郷自りするを烹る)此生尤喜脱煩累(此の生 尤も喜ぶ 煩累を脱するを)世上笑吾心転狂(世上笑ふ 吾が心の転た狂するを)【日本語訳】千本もの松が生える松林に、石組みの炉で煮る茶の香りが漂う。そんな清々しく静かな長い夏の日を、私は独り好ましく思う。ここには人間世界の酷暑がやってくることはないので、仙人の住む洞穴の中の風光を羨ましいと思うこともない。茶を煮るには、名水である音羽の滝の水を選んで汲み、茶葉は故郷の肥前から中国産を取り寄せている。こうした生き方をして、世俗の煩わしさを免れているのが、私にはもっとも嬉しいことなのだ。私の心がいよいよ世俗の常識から外れるようになったのを、世間では笑っているのだけど。