1996年のあの日、リリースされたばかりのLOOKING BACKを聴きながら、代々木のオリンピックセンターにいた。からっ風、太陽、雑踏、人びと。何を考えたかは判然としないが、都内ではなく埼玉県内の大学を、僕は選んだ。亡くなった森永卓郎先生が特任教授についたのは、僕が去ってから数年後のことだったように思う。そして僕は、冬が冬らしく流れるこの街に戻ってきた。それでよかったのだ。思えば冬の味覚 飯寿司も、そろそろ終盤を迎える。風に吹かれて、ここまで生きてきた。