PFAS(約5,000種とされる有機フッ素化合物の総称)による健康被害に関して。人間の体内にPFASが取り込まれる経路の大部分は、汚染された水道水の使用によるものだそうだ。ただし、その水道水を洗濯や入浴に使う分には(勿論、汚染の程度によるのだが、私の住む地域の汚染状況であれば)健康上のリスクは考えなくても良いものであるらしい。注意が必要なのは、汚染された水道水は、料理・飲料水・歯みがきには用いるべきではないとされていることだ。料理と飲料水はともかく、歯みがきは私には盲点だった。水道水の汚染から身を守るための個々人の自助努力は、本来ならば必要がないはずである。PFAS汚染への対策は、公共のインフラ整備の一環として国が税金で行うべきものであるからだ。ジョン・ミッチェル、小泉昭夫、島袋夏子=著、阿部小涼=訳『永遠の化学物質 水のPFAS汚染』東京:岩波書店(岩波ブックレット)、2020.8. の読後メモ。