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マサヤス龍之介

マサヤス龍之介

龍馬暗殺伝  ♯ 18

☆龍馬の遺言 ♯ 2

 伊藤淳史演じる岡本と新井浩文演じる坂本龍馬との深い交情は、二人の間で交わされるセリフ回しで昨日今日の仲ではないことは伝わる。 
 このドラマは龍馬暗殺の30日前から日を追って克明に筋が運ばれるのだが、冒頭、福井藩主松平春嶽公を訪ねた龍馬は、土佐藩参政後藤象二郎の命で土佐藩主山内容堂からの書状を届けに来たと云うが、その書状には恐るべき龍馬暗殺を示唆した内容が記されていたことが、龍馬が帰った後に書状の中味を改めた中根雪江によりすぐに春嶽へお目通となった。龍馬は勿論、そんな内容の書状とはツユ知らず春嶽公へ、新国家構想を打ち明ける。しかも以前に春嶽や薩摩の西郷、長州の桂らに送った11月24日の諸侯会議で新国家構想を話し合いたいと云う書状の有名なフレーズ…新国家の盟主の部分が○○○と敢えて伏字にしてある例の書状についていまの時点でそんなことを明記すれば、会議そのものが開けなくなる、龍馬の考えとしては春嶽公こそが公正な目を持った国家の盟主に相応しい、と春嶽に迫る。側もとで耳を傾ける中根雪江を演じる苅谷俊介は厳格な保守派であり咳払いをして、龍馬の機先を制しようとするし春嶽を演じる筒井道隆は…果たしてそうだろうか?と抑えた演技で飄々としているが、やがて龍馬にほだされて土佐藩参政福岡孝悌(たかちか)へ龍馬暗殺示唆を一度は受け入れたが、すぐに撤回するよう懇願した。早速その真意を質すべく参上仕った福岡は、暗殺撤回の条件として、慶喜公から徳川家の領地割譲や国家権限の移譲を飲まさせる言質を取り、その期限は1週間後の11月15日亥の刻(22時頃)を条件とした。その翌日、御城へ登城し慶喜公へ拝謁した春嶽に件の言上を上奏し、慶喜は即答は避けたが、春嶽は確信していた。
 この間の事情を幕臣だった永井尚志(宇梶剛志)は慶喜公へのお取次役として認識してはいたが、春嶽は肝心の新国家の盟主には自分がなる話だけは、敢えて永井にも伏せ慶喜に直に伝えた。この事が龍馬暗殺へと永井を狩り立たせた要因となってしまう。

つづく…。
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