ねんきん定期便の「これまでの保険料納付額」には、個人負担分のみが記載されている。なら会社負担分がどこに回されるかというと、国民年金(基礎年金)の赤字の補塡にです。「これまでの保険料納付額」と「これまでの加入実績に応じた年金額」の欄があり、それを比較すると、納付総額を大きく超える年金が受け取れるようにみえるけど、個人負担分しか記載されていない。 社会保険料の半額は、会社が肩代わりして支払っているので個人負担分と会社負担分を加えた倍の額が、社会保険料の納付総額として記載されるべきだよねーこれを簡単にいうと、サラリーマンが収めた年金保険料のうち、およそ半分が国によって「詐取」されている。 「パートなど短時間労働者が国民年金よりも多い年金を受け取れるようになる」と政府が説明されるけど、それにともなって保険料の会社負担が増えることはなぜかほとんど言及されないし、 社会保険料は人件費の一部だからパートが厚生年金に加入すると、会社負担が増えた分だけ人件費予算は減る。 この単純な理屈によって、厚生年金の適用拡大は、その会社の(パートではない者を含む)社員全員の賃金を抑制する大きな要因になるだろねー