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バニル

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機体の色を変えただけで、通常の3倍の性能になる
みんなは思いました
さすがはアニメ
しかし、歴史上に、同じ事実が存在していると言ったら?
2番目の写真をご覧下さい。
試作戦闘機XP-39です。
競作のXP-38が、次々と航空機としての新記録を打ち立てます。
XP-39も、当時の航空機の常識を、ひっくり返す程の高高度戦闘機でした。
しかし、高高度も低高度もこなし、陸軍機のくせに魚雷を2本も搭載出来るP-38が採用になりました。
しかし、アメリカ陸軍は、XP-39の高火力に興味を持ちました。
ただ当時は、戦闘機の運用自体が、余り良く分かっていませんでした。
陸軍がP-39エアラコブラを採用する条件は、運用が難しかったターボチャージャーを取り外す事。
主翼の設計を、低翼用に再設計する事。
それが3枚目の写真。機体に白い☆の、P-39エアラコブラです。ターボを失い、主翼も再設計されたP-39は、悲劇の戦闘機となりました。
上昇しません。加速しません。曲りません。脱出しようとしたら、風圧でドアが開きません。
さすがに現場から突き返えされました。
これは、帝国海軍陸軍にとって素晴らしい幸運でした。
もし、XP-39が、そのままの性能で配属されていたら。
日本機が昇れない高高度から、急降下して、高火力で狙い放題、撃ち放題。
しかも、戦線にいるのは、戦闘部隊だけではありません。
実際に、要らなくなった37ミリ砲を積んだアメリカの魚雷艇は、海軍の小型船舶を沈め放題。
アメリカのXP-39に対する判断ミスは、まさに、戦争初期の帝国海軍の進撃を可能にしたのです。
アメリカとしては、ベル社にも仕事をさせる必要があったので、P-39は、ソ連軍にレンドリースされます。
4枚目の写真をご覧下さい。
ここからレッドコブラ伝説が始まったのです。
先ずは、泣き所の上昇性能の不足。
赤軍は言いました。戦闘機の使命は、赤軍の頭上を守ること。
高度3000メートル以上の上昇を禁ずる。
高度3000メートル以下なら、アリソンエンジンは良く回ります。
それに、さすがに欠陥機を押し付けたと思っていたアメリカは、エンジンを改良したり、更には秘密の装置まで付けてくれました。
ソ連軍の基地に運ばれたレッドスターコブラ。
最初に主翼の7.9ミリ機銃を外されます。
重いだけだし。
武装は、機首の37ミリと13ミリ。
続く
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