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TAGIRINGER

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5月後半、仕事帰りに何か光に照らされたと感じて視界が真っ白に染まったと思ったら、次の瞬間には7月の終わりで、知らない部屋でベッドに寝かされていた。身体中に管が繋がっていて、起きあがろうとしたが身体が全く動かない。
目を開けた後何やら騒がしくなって医者らしき人物に取り囲まれる。
「2ヶ月ちょっと意識が戻らなかった」とのこと。
体感的には瞬きぐらいの時間だが、現実では2ヶ月が経過していた。
その間、夢も見なければ走馬灯も流れない。覚醒しなければずっと何も感じなかっただろう。
多分、「死」というのは「時間の経過含め、何も感じない」状態なのだろう。

覚醒したからには、生きていかないといけない。
今、右半身はただの肉の塊。
毎日リハビリ。左半身のコントロールが戻ってきてからスマホを左手で握り、スワイプ入力で色々連絡の入力しているが、何度も失敗する。
このエントリも2日がかりで打っている。

脳梗塞の麻痺は4年かけてそこそこまで回復した。
脳挫傷による麻痺は、何年かかるか。
幸い今は生きることに必死で、「死んだほうがマシ」という考えにはならない。
半端に動くようになった頃が一番怖い。スマホがあるとロクなことを調べなくなる。

現代医学は「生かして」しまう。
「生き延びた後」のサポートが貧弱だというのに、だ。
それを悪いとは言わないが、安楽死を選択肢に入れて欲しいとも思う。
「生きていかなきゃいけない」ではなく「限界が来るまでは生きてあげようかな」と思えるほうが、こういったどうしょうもない事態には向き合いやすい……と、この状態になってみて思う。

身体が動かせなくなる経験は、人生で一度きりでいいな。
二度目は、身体状態を認識した途端、回復までの道のりが想像できるので、本当にゲンナリする。またあれを繰り返すのか……と。
GRAVITY
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