28人の知識人による死の授業。おすすめは、山本聡美「九相図を見る」と安村敏信「幽霊画を見る」。九相図にも幽霊画にも流行り廃りがあって、九相図は室町時代後半に漢詩と和歌を伴った「九相詩絵巻」として再び流行したり、幽霊画は江戸後期から幕末にかけて人々のニーズが増えて、絵師がどんどん工夫するようになったという話が面白いです。他にも、古田雄介「デジタル遺品を考える」では、遺族がサブスクの解約やスマホ決済アプリの支払いを止めるのに手こずることになるから、どこかにスマホのパスコードを書いておきましょうっていうアドバイスをもらえたり、町田忍の「霊柩車考」ではかなりマニアックな宮型霊柩車のメーカー名を知ることができたり…一日一講ずつ読もうと思っていたのに、一講だけで本を閉じるのは無理でした😅