こんばんは。読書記録です。ヤマト王権吉村武彦 著岩波新書本書がカバーするのは、邪馬台国の時代から謎の4世紀を経て、倭の五王から継体、欽明の時代に仏教が伝来して古墳がつくられなくなる時代までのいわゆる古墳時代と呼ばれる時代です。p86で述べられているとおり、「大王」号が後世の創作であるならば、倭王権の王は倭王と呼ぶのが妥当であるようです。仁徳が河内王朝なのかどうかは、少なくとも古墳の発掘調査でもしないと、推測に推測を重ねる仮説しか言えないのが現状であり、つかみどころが難しい時代なんだなと感じました。本書ではなぜか日本書紀がそうなっているからと理由で継体を応神五世孫と認めていますが、僕は信ぴょう性に乏しいと思います。継体死後の二王朝並立や内乱の可能性についても否定する根拠は薄弱なように思います。日本書紀や古事記と王家のある種の神聖性に引っ張られているように感じます。#読書 #読書感想文 #古墳時代 #倭国 #倭王