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まる
小説家さんとのお見合い日程が決まりました!
次の三連休のうちの1日になりました!
どうなる小説家さん!?
東大さんについては…
初回1時間のつもりが3時間も喋ってしまい、
内容も全く学歴に関係ないご飯の話で盛り上がって終わりまして💦
この人とは、普通にご飯仲間として仲良くなれるんじゃないかなと思ったり。
普段のお見合いでは「やっちまったなぁ」と自問自答することが多くて「疲れた」と感じることがほとんどなのに、
この人と喋ってる時は後味がスッキリだな…と思ったのは密かな収穫かもしれない。
ときめきも無いし、なんなら「写真とちげーじゃねーか!!(オンライン通話では暗くてわからなかった)」とツッコみたいんですが…
そんなもんだよねぇ[ほっとする]
#まる婚活 #婚活

まる
#まる婚活
デートの日は早朝5時に起きた。
準備をして、車に乗って、高速道路で彼の住む街に来た。
最近、高速道路に毎週乗っている気がする。
道のりには結構慣れてきたが、お財布の痛さにはまだ慣れない。
待ち合わせの約束は12時過ぎだったけど、私は一人、縁切り神社に来ていた。
お賽銭を入れて手を合わせる。
『今日お会いする男性と、ご縁がないのなら今日でスッパリと切ってください。
そして良い方とのご縁を結んでください。お願いします』
本当に彼とは今日で終わりにするつもりだ。
そして、そろそろちゃんとしたご縁が欲しかった。
結婚相談所のおばちゃんが言うような「成婚する人はとんとん拍子で行くものよ」を体験したかった。
ついでなのでおみくじを引く。
中吉だった。
「待ち合わせ 早めに行きなさい」
「縁談 来年ごろ身近な人から話があります」
「結婚 意外に身近なところに対象となる人がいるでしょう」
神様よ~ 本当かよ~
「一心こめておすがりなさい 自然に道はひらけて来ます」
へ~い 了解ですよ~
私はさっさと願いたいことだけを願って映画館に向かうことにした。
時間はまだ余っている。
まだ早いから、待ち合わせ場所の映画館の近くで時間を潰そうかと考える。
すると彼からラインが入る。
「待ち合わせ場所は映画館の前でいいんですよね?」
お互いに業務連絡しかしてないのにそこを忘れてどうするんだい、とツッコみたい気持ちをグッと抑える。
「ちょっと早めに来たので待ってます」
思わず腕時計を見る。
『嘘ぉ…』
二重の意味で言葉が漏れた。
とりあえず急いで走る。
さっき引いた「待ち合わせ 早めに行きなさい」というおみくじの言葉を思い出す。
そして、彼が「待ってます」と言ってきたのは、待ち合わせ時間の30分前だった。
急いで待ち合わせ場所に着く。
さすがに30分前は早すぎんだろ!と心の中で涙目になりながら、周りを見渡すが… 彼がいない。
ボイコットか!?そういういじめか!?
おみくじの「縁談 来年ごろ身近な人から話があります」を思い出す。
私の結婚相手、もう絶対この人じゃないよ!!と確信すら覚えた。
私の運命の相手は来年来るんだよ!!
そうして5分ほど待ちながら周りを見渡したが、彼はどこにもいなかった。

まる
結婚相談所のおばちゃんのアドバイスは続く。
「デートのコツ4つめはね~」
④手土産を持て
これにはピンと来る私。
『あ! 私、遠方の友達と遊ぶ時、地元のお土産を持っていきますよ』
「そういうこと!わかってんじゃない!」
『うちの地元でしか買えないお菓子を選ぶんですよね』
「そうそう」
おばちゃんは軽快に頷く。
「男から奢ってもらうばかりだと、男の方も【俺ばっかり…】って思っちゃうのよね。
だからって奢り返すと、それでプライドを傷つけられる男もいるの。
専門店の日持ちする可愛い小さな箱菓子を持っていきなさい。
デートが終わっての満足感に直結するし、形あるものは【俺って想われてるんだ】って実感できるのよ」
⑤ロフトに行け
いきなり店の宣伝!?
「ロフトは何でもあるのよ~」
そしておばちゃん、まさかのロフト信者。
「何でも良いのよ、雑貨店ならね」
『どうして雑貨店なんですか?』
「かわいいお皿とか手帳とかを手にとって【これかわいい~!】って言うのよ」
『へぇ』
「するとが【どれどれ?】って来るでしょ?」
『そりゃあまぁ』
「そしたら男を嗅ぎなさい」
かっ!!??
「生理的に無理なもんは仲良くなっても無理なのよ。【臭っ!!】って思ったら諦めなさい。そこは直感に従うのよ!!」
『は、はひ…』
「大丈夫そうだったら、手に取った雑貨を手渡しなさい。その時、手が触れるわ」
『はぁ』
「そしたら男は落ちるから」
早っ!!
男、早すぎません!!??
「あとは【やだ~も~!】って言って肩を叩いてみなさい。
わざと人混みに行って【はぐれちゃうから】っててを繋いでみなさい。
ズブズブと落ちるわよ」
やだなにそれこわい。
「とりあえずはそれで5つね。
本当はもっとあるけど、それは初心者のあなたにはまだ先の話だわ」
『ありがとうございます…』
もうこの時点でハードルが高いです。
「女性にはそんな感じで教えるけど、男性にはまた別の教え方があるからねぇ」
おばちゃんは腕を組み、うんうんと頷きながら話す。
『…あの、男の人には何て教えるんですか?』
興味が出たので聞いてみることにした。
「そうね、あなたとやりとりしている彼に言うなら… LINEギフトを使えって言うかしらね」
次回は少し寄り道をして、LINEギフトのお話。

まる
11月。
彼からのデートはかき氷だった。
『かき氷は… また今度にしませんか?
この時期はちょっと具合が悪くなりそうで…』
やんわりと断ってみる。
無理なものは無理である。
「かき氷と動物園と思っていたのですが… では、かき氷は無しの方向で、動物園に行きませんか?」
私が断っても全力で引っ込まないところに、やっぱり彼の成長を感じる。
以前の彼なら【じゃあデートはいいです!】とか言ってもおかしくなかった。
『動物園良いですね! 癒されますよね』
「ゾウとか良いですよね」
彼はゾウさん推しなのね。
…でも、ここから近い動物園ってなると…それでも結構遠いのよね。
車で行かないとだろうなぁ。
移動が結構大変だと思う。
『動物園も素敵ですが、美術館はいかがでしょうか?』
ここで私の案を提示してみる。
『○○美術館では、××っていうイベントをやっているんですよ!
今年いっぱいで終わるらしいので、急がないとって思うんですけど、一緒に行きませんか?』
すると彼から意外にもNOの返事が返ってきた。
美術館は駅からバスで結構近い距離にある。
私も何度か行ったことがある美術館なので、動物園よりは不安が少ない。
これまでの彼ならこうやって押せば美術館に決まる気がしていた。
「いえ、美術館にしましょう」
…押すねぇ。
『美術館は嫌いですか?』
「嫌いではないです」
おかしいな。
あの時、熱心にチラシを見ていたからまだ行ってないものだと思っていたのだけど、アテが外れたのか?
「でも僕は今回、絶対に動物園へ行きたいです」
絶対なの?
こんなところで【絶対】が出ちゃうの??
「美術館と動物園の両方でも良いんですけど、動物園は外したくないです」
え?
もしかしてゾウさんが好きだから?
何が彼を動物園へと駆り立てるんだ?
動物園で何が呼んでるっていうんだ??
やっぱりゾウさん?
美術館に比べて動物園は遠い。
あそこに行くには車で結構かかる。
「駅で待ち合わせて、僕が車を出しますから一緒に行きましょう」
ほらやっぱり遠いから車で…
あれ?
今、一瞬見えた。見えたぞ。
男の後ろにピースするおばちゃんの残像が…
暗躍するおばちゃんの姿が見えた気がした。
そうか!
おばちゃんか… おばちゃんなのか!!

まる
この前の映画デートの不満をおばちゃんにぶつける私。彼に好意があるんだとしたら、どうもおかしい点が多い。
『でも、映画デートの日、彼は30分も前から待ってたんですよ。それで【帰らなきゃ!】って急いで帰って行ったんです。
これはどう考えても早くデートを終わらせたかったってことでしょう?』
そう言って、デートの詳細をおばちゃんに伝える。するとおばちゃんはスラスラと解説を始めた。
「まずドキドキしてると時間の感覚がおかしくなるのよ。
早く着いちゃって、そわそわして、居ても立ってもいられなくて【早く着いちゃった】ってメッセージを送っちゃったのね。
映画館の中で待ってたのは、あなたも早く来るなんて思ってなかったんだわ。
寒いから、時間になるまで映画館の中で待って、時間が来たら映画館の外で待ってるつもりだったんだと思う。
【帰らなきゃ!】って言ってたのは【あなたが帰らなきゃ】って意味よ。
夕方、暗闇の中の高速道路を帰らせるのは心配だったのね。
彼の中で逆算して【何時ごろに帰そう】って計画があったのよ」
『…早く帰ろうとしたのは、他の予定があったわけじゃないんですか?』
「そわそわして30分も早く来ちゃう人が、その後の予定をしっかりと詰めてるわけないじゃない!」
うーん…
そう言われればそうかもしれないけど…
『でも走ってお会計に行ってましたよ?』
「そりゃあ私ら結婚相談所は言うわよ。
【男らしさを見せるためにあなたが奢りなさい】って。 そうすればお会計を先越されないように必死になるわよ」
『え~… そうだとしても【割り勘しましょ】【いや、ここは俺が支払うよ】みたいなやり取りをしないんですか…』
「無理ね!!」
『即答ですか!?』
「だから彼は婚活初心者なのよ!!」
『じゃあ紅茶セットは…』
「もちろん、好意ね。 デート中にあなたの人柄が気に入って、何かプレゼントでアプローチしたいんだけど…って悩んで、とっさにお会計で一緒に買ったのね。
惜しいのは【高速道路代金もかかってると思うので】って言い方だったわねぇ。
こういう時は【あなたと一緒にいて楽しかったから】って渡すべきよ」
『う、嘘でしょ…?』
そんな… そんな・・・ 分かるわけないじゃん!!!
この人、不器用すぎるわーーーーっ!!!!!

まる
#まる婚活 #婚活
『ととt、と、東大~~~!!??』
こんなド田舎のお見合いでまさかの東大出身者と出会い、それと知らずに喋って『普通に会話できてよかった[ほっとする]』というアホ丸出しな感想を出していたことに気付き、理性を失う私であった。
待ってよ!!このド田舎よ!?
私の会社は中卒や高卒、高校中退も犯罪者もいますよ!?
普通に暴力・ひき逃げ・詐欺で逮捕された人とほっこりお茶を飲む世界ですよ!?
そ、その程度の会社に勤めている私が、東大ご出身の方とお話をしたんですか!!?
東大とはテレビに出ている人ではないのですか!? クイズ王ではないのですか!?
そんな東大出身者様が東京から出て、わざわざこんな田舎に来ることがあるのですか!!?
私の脳内は学歴差別ならぬ、「逆」学歴差別の激戦区であった。
申し訳ないことに、そういう世界で生まれ育った。
詐欺じゃ… これは完璧に詐欺じゃ…!
スムーズに会話が行くことに納得してしまった。
あれはものすごい頭の回転が早いお相手の方が、私の脳味噌を先回りして気を利かせてくださっただけに違いない!居心地の良さを感じたのは私だけで、相手の方は私の知能レベルに合わせてしゃがんでくださっただけに違いない!!
欺瞞の渦だった。
初めてうちの会社に(名前も知らない)大学の出身者が入社した時、社長は「わざわざ大学を出た人に出す給料の基準がわからない」と悩んでいたことを思い出す。
それくらい、私の世界に『大卒』は貴重な存在だった。
それなのに『東大』と言われると、見たこともない生き物だった。
悩んだ。
地味にめっちゃ悩んだ。
この人が東大じゃなくて、ただの大卒だったら「すごい!頭良いのね![笑う]」で済んで終わりだった。
でも、東大ってめっちゃ頭の良い大学なんだよね?
私が一生懸命に喋っていても、その何十倍も早い速度に頭が回転する人で、私の『いいなぁ』はただ相手が合わせてくれただけなんじゃない?
でも、悩んだ挙げ句に「OK」を出すことにした。
相手がもし私を「レベルの低い女だ」と思ったなら、相手から断りが来るだろう。
私はただ、自分が「いいな」と思ったものを信じるだけだ。
相手が東大卒じゃなかったら、こんなに疑心暗鬼にならなかったのにと思うばかりでした。
本日はこれまで。

まる
「まずはあなたのご希望を聞かせてもらえない?」と軽めのジャブを打つ結婚相談所のスタッフさん。
『年齢は30代が良くて、県内の人を希望しています。…出来れば近いところにすんでいる方が。
遠方だと移動にかけるお金があまり無いので。
性格的には大人しい方が良いです。アウトドア派は私が付き合いきれないです。』
と、自分の希望をつらつらと重ねる。
「…で、収入はどれくらいが良いの?」
ここが自分としてはわからないところ。
私は過去のお見合いで年収2000万円・年収1000万円・年収200万円以下の男性とそれぞれ出会ったことがあった。
年収2000万円は不動産分野の人で「僕は一緒に遊んで暮らしてくれる人が良い」と笑っていた。とても印象が良かったので、パーティーの第一印象カードで(この人を含む何人かに)○を付けたら「どうして僕と君が付き合えると思っているんだい?」と笑われた。
年収1000万円は自ら開業した士業の人で「僕は自分の事務所で働いてくれる事務員を探している」と言った。そして「次の打ち合わせもあるから失礼」と、たった10分のお話ですぐに去って行った。腕をくみ、足を組み、窓の外を見ながら話す人だった。
年収200万円以下は日雇いで働く人で、「良い喫茶店がある」と言いながらセブンイレブンのイートインコーナーに案内された。100円の飲み物を出し渋られて、帰りは徒歩で、アプリを起動しながら、マイルを貯めながらのデートだった。
もう私には収入の基準がわからなかった。
だから『私より上なら…年収250万くらいですかね』と答えたら、スタッフさんに噴出されてしまった。
「年収200万円も行かない女性と、年収250万円の男性じゃ家計は火の車でしょうに!」
『じゃあどういう希望を持ったら良いんでしょう? 婚活の本を読むと「年収の高望みをする女は結婚できない」と書いてありましたよ!』
「いいじゃないの! 年収1000万位なら狙っても」
スタッフさんはあっけらかんと言ってのけた。
「ただし、年齢を気にしなければね」

まる
あ、ははは!!!!!
一度はお断りの返事をしたものの、親の発言に焦って返事をして、そのままOKになってしまった私。
このまま行けば次はデートになるはずなので、日程についても空きがないかと確認しながら続報を待っていた。
すると結婚相談所のおばちゃんからの電話が入る。 その第一声が衝撃的だった。
「あなたねー フラれたわよー」
・・・え?
「好みじゃないんですって~」
…あ、
は、はは、
あはははははは!!!
思わず笑い転げてしまった。
彼はお見合いの間、ずっと明るい笑顔で「うん!うん!!」と頷いていた。
それを見ながら私は(まるでビジネスのようだ…)と感じていた。
そして彼は私に一切の質問をしてこなかった。
つまりそれこそが「答え」だったのだ。
彼は私と初めて顔を突き合わせて「…あ、この女の人は無いわ」と思ったのだ。
そしてその直後にビジネスモードに切り替えて、時間が過ぎるまで笑顔で頷き続けたというだけの話だったのだ。
『私、バカみたいですね!
自分自身がまるで百戦錬磨の美女かなにかだと勘違いしてたんですね!』
お見合いは女にも男にも断る権利がある。
平等なのだ。
ただ、私が前の結婚相談所でやり続けてきた『無いなと思ったらビジネスモードでひたすらやり過ごす』を相手にもされただけの話だった。
『いやぁ~ 無理言ってご対応いただきありがとうございました~!』
ひとしきり笑って、気持ちはどこか晴れやかだった。
してやられたぜ!という気持ちと、お見合いってのはそういうもんだぜ!という今更ながらの気持ちから、私は笑顔になっていた。
「もう!あんな土壇場で返事を変えるのはやめてちょうだいねー!」
『ごめんなさい、ごめんなさい!
もうしませんので、本当にありがとうございました!』
「…ところでね、また別のお話があるんだけどね」
おばちゃんは何やら別の案件を提示してきた。
「新しい男の人よ~」
おばちゃんが提示してきた男性はこれまたやけに年収が高い。
さっきまで「分相応」とか言って年収や学歴についてピリピリ考えていたので嫌でも目につく。
「この人、小説家なのよね」
『え?』
さて、小説書き(趣味)である私と、本物の小説家とのお見合いは開始されるのか…?!
続きはまた今度。

まる
家も隣の町で近いし、年齢も一年差。
年収も300万円で、この辺では平均値だった。
アウトドアもするし、インドアもする。
漫画も読むし、料理も少しする。
とっても平均的な彼とのお見合い。
でも私には彼の期待の眼差しがチクチクした。
だから、お断りをした矢先…
たまたま実家に帰って母と話していたら
「めっちゃ良いじゃない!!」と言われた。
「普通が一番。住所は近いのが一番。
高年収や高学歴なんて高望みは止めなさい。
そんなのは幸せになれないから。
ただ旦那を自慢したいだけの結婚に幸せは無いんだから。
高学歴なんて変なのに手を出したら痛い目を見るわよ。そんな学歴を名乗る人は絶対に詐欺よ。
人間には分相応ってものがあるのよ。
変に背伸びしちゃダメよ。見栄を張っちゃダメよ。
今は共働きが基本なんだから、相手の年収は平均が一番。あなたが頑張りなさい。
今いる会社は地元でも評判の本当に良いところだから簡単には辞めちゃダメよ。
転職しなくていい距離に旦那を見つけて、定年まで今の会社で勤められるように頑張らなきゃ。
小説も辞めなさい。
仕事が優先なんだから断るべきよ。
いつまでも夢見てないで、現実を見て、
自分に合う平凡普通の人を選ぶのが一番の幸せなんだから」
…母はそういう人だ。
私自身、30歳を過ぎて親に左右されるのもどうかと思う。自分の人生は自分で決めるべきだと思う。
だからこれまで母の話題は投稿しなかった。
でも、婚活には正解がなくて…母のアドバイスが正しいのかわからなかった。
ただ「一理ある」とは思った。
だから私はもう一度、結婚相談所のおばちゃんに電話をかけることにした。
身内ではなく、数々の成婚を見てきたプロに話を聞きたかった。
するとおばちゃんは「もうお断りしちゃったわよー」との返事。
そりゃそうだ。
『でも、これで良かったんでしょうか?』
おばちゃんに聞いた。
あなたが決めたことだから良いのよ、と言って欲しかったんだと思う。
おばちゃんはこう返した。
「あーーーーーー!!!!!
わかったわよ!!!
お断りにしたけど間違ったって伝えとく!!
お付き合い希望にしておくわね!!!」
こうして私は「奥さんファーストくん」と仮交際に進んでしまった。
まさかのデートをすることになった。

まる
「最近コロナが酷いですからねぇ」
という言葉で始まった、新しい結婚相談所との無料相談。
本来は対面のつもりだったのですが、コロナ事情を考えてオンラインになりました。
…しかし、結果的に言えば「オンラインで良かった」。
なんと無料相談はスタッフさんのものすごい熱気と、勢いに乗せられ、3時間もぶっ続けで行われたのでした。
ここのスタッフさんは、もはや『井戸端会議をするお節介おばちゃん』の上位互換。
最終的には「あら、あなた疲れてるの?」と気にしていただくまで終わらないという、ジェットコースターものでした。
見た目にわかるほど疲れさせるってどんだけの破壊力を持つおばちゃんなんだ!?
そのジェットコースターを再現する前に、大きく話の内容をまとめておきます。
皆様もお疲れにならないよう、気になったところだけ読んでくださいませ。
各タイトルはこちら↓
③④【お金目当て、上等!】
⑤【狙うは「ポツンと一軒家」】
⑥【あなたは観察眼が無い】
⑦⑧【私が通っている結婚相談所について】
以上の4本立てになります!
では次の投稿からお話を進めます。
皆様の新着画面を私の投稿でうめつくさないように、マイペースに日をまたいでゆるゆる遅めの投稿をしていきます。
#まる婚活

まる
確かに私も『ありがとう』は何度も言った。
でもそれは『車を出してくれてありがとう』とか『ランチをおごってくれてありがとう』とか。
私が【彼が結婚相談所に指摘されて頑張ったこと】に感謝した一方、
彼は【自分が考えて特別に頑張ったこと】に感謝してほしかったらしい。
最適解は【彼が結婚相談所に言われて頑張ったことも、彼が考えて特別に頑張ったことにも感謝する】だった。
そして彼は全力で努力して私を迎え撃ったのに、淡白女はそれに気づかず…。
彼はついに精魂尽き果て、ギブアップをしたということであった。
…とことんすれ違いだった。
こうして【小説家さん】と私のお付き合いは、彼が音を上げるという形で終わった。
「まぁ次よ!次!」
おばちゃんは陽気に笑う。
どうやらおばちゃんにはこの結末は見えていたらしい。
「だってあなたの顔色見てるといつも『わかんないからもう一回会う』って眉間にしわ寄せてたもの。
【条件は良いけど人間は合わない】って顔してたものね。
どっちが音を上げるかまでは分からなかったけど、どっちみちうまくいかないお相手だったってことね!」
節々から『え〜… この人、なんだか偉そうだなぁ… でも小説を書く人なんて滅多にいないしなぁ〜』という私の気持ちが顔に出ていたのかもしれない。
そうしておばちゃんは私に「今回の勉強」ということで、1つ教えてくれたことがあった。
「次の男の前ではこうしなさいね」
おばちゃんは腕を曲げ、自身の胸に両手を置いた。
そしてその両手をグーの形にする。
「キャア! ありがとぉ〜〜! あたし、めっちゃうれしい!!」
・・・。
「やってみなさい!」
うん、いや、まぁ… 私も『ありがとうが足りなかった』とか『もっと全身で表現した方が』とか思ったけども…
そんなにしないといけないの?
もはやそれって昭和な飲み屋のネーチャン…
「男はオーバーリアクションなくらいじゃないとわかんないのよ!鈍いから!
うっすら微笑むのは笑顔じゃないの!
それが許されるのは美人と芸能人だけ!
美人でも芸能人でもない女は全身で感謝を伝えなきゃいけないのよ!!!」
なるほど。
そんなにキャアキャア言ってるのが「感謝」になるのなら、私は一回も感謝してないってことだよな。
納得をした。

まる
自分の婚活状況を結婚相談所のスタッフさんに話す私。
「そんなに色々な人とお見合いしたのに、お付き合いした人はいないの?」
『いないんです』
「それじゃあアレね…遊園地に行っただけの子だわ」
『…はい?』
「男をね、見て回っているだけ。
遊園地をぐるぐると『何に乗ろうかしら』って指をくわえて歩き回って、まだ一度もアトラクションに乗ったことがないってことなんだわ。
パンフレットを見て『これはジェットコースター』とか分類は出来るけど、それ自体がどんな物なのか知らないんだわ」
『なるほど…』
「あなたねぇ、逃してるわよ~!
婚活ってのは三流の遊園地にいたとしても、その中からすっごく面白いブランコを探すことなの。ただ見ただけで『これはブランコだから嫌だ』って… それね、観察眼の無い女の典型!
あなた、これまでの活動で観察眼を鍛えることすらしてこなかったんだわ!」
『…はい』
「あなた、色々な結婚相談所に行ったそうだけど…どこに行ったの?」
『○○と、✕✕と、△△、◇◇ですね』
「あら~、○○に行ったの?」
スタッフさんが着目したのは、私が今も通っている結婚相談所。
例の『辞めたいのに辞められない』と私が嘆いている結婚相談所だった。
「あそこは上級者向けだわ。すっごい上級者向け。あなたみたいな、遊園地の広場でブラブラしてるだけの人には無理よ!初心者で観察眼が無いんだから!」
『上級者向けってどういうことですか?』
「だってあそこはレベルが低いもの。底辺だもの。
今まで一度も女性と喋ったことがない男性とかばっかりじゃないの。
まともに女性の目が見れない人と共同生活なんか出来るわけないでしょ!」
『…確かに』
「そりゃあ確かに良い人もいるかもしれないわよ?
でもね、あそこで良い人を見つけるなら相当の上級者じゃないと無理なのよ。
だってアトラクションが沢山あってわけわかんない中に、ひとつだけ自分の気に入るアトラクションが見つかると思う?
それもアトラクションが高速で移動するでしょ? 1日に4人も会うって、そんなの見逃しちゃうわ!
あなたみたいな初心者は一人ひとりとじっくり付き合う必要があるのよ。
男も女も欠点があって当たり前。
それを許容しながらじっくりと付き合わなきゃ、
本当の意味での『観察眼』は磨かれないのよ」

まる
ついにデートの日が来た。
季節はもう11月も末。寒さ厳しい。
私は… 地元のお菓子を持って、電車に乗っていた。 徒歩でバス停に行き、バスに乗り、そして電車に乗っていた。
いつもよりもかなり早くの出発だった。
みんながスマホに夢中になる電車内、私ひとり文庫本を読み始める。
行って、帰って、ちょうど一冊を読み終わる距離。 本当に久々の電車で、内心は目の前の景色の速さにソワソワしていた。
おばちゃんからの【デートのコツ】をおさらいしよう。
・今週末の予定を聞く
・ランチだけ、ディナーだけでもねじ込め
・電車を使え
・手土産を持て
・ロフト(雑貨店)に行け
…うん。
【今週末の予定を聞く】【電車を使え】【手土産を持て】は出来ている。
あとは【ランチだけディナーだけでもねじ込め】と【ロフト(雑貨店)に行け】だけだったが、
【ランチだけディナーだけでもねじ込め】は今回のお見合いの主旨と違うので該当しないと考える。
雑貨店に行くのも、今回は目的地が決まっているので無しとする。
結構出来ている気がする。
しかし、これがどう響いてくるのか… よくわからない私がいた。
待ち合わせは駅の改札前。
合流して、動物園に行く途中でランチをする予定。
前回の映画館デートでは30分も前から彼は待っていたので、私も早めの15分前から待ち合わせ場所に行くことにした。
しかし早く到着しても彼の姿は無かった。
さすがに私も早すぎたかな…と、思っていたところ、ラインが入った。
「待ち合わせ場所を変えませんか?」
もう何なんだキミは。
誰かに追われているのか?
危ない組織の取引現場か?
一般人に紛れて警察官がいるとでも言うのか?
『良いですよ』
「遅刻しそうです」
なんという両極端。
前回は30分早く来て、今回は遅刻しそうだと言う。
仕方なく、彼が来る方向に向かって歩き出す。
駅から外に出る。彼が言う方向に向かって歩いていると、クラクションを鳴らされる。
私は大きい音が嫌いだ。
成人男性の怒鳴り声も、犬の吠える声も恐くて嫌いだ。
その中でも特に、車のクラクションはトラブルや緊急事態で押されるものなので『怒られている』と余計に錯覚する。恐い。
恐る恐る後ろを振り替えると、車に乗った彼が私にクラクションを鳴らしていた。

まる
彼の「次はどこに行く?」に対して、
『次に行くところですかぁ… 今日は物足りないとか、文句とか全然無くて… すごく素敵だったので… 次はまだ考え付かないです…』
と、言うまでが精一杯だった。
ふんわりと逃げた。
まさか『やっぱり遠距離は無理なので、帰ったらお断りしようと思ってます!』とは言えない。
ここまで至れり尽くせりして頂いて、
これ以上、期待を持たせるのも悪いし…。
これ以上、尽くしていただくのも悪いし…。
でも、この人のこんな強い熱意を簡単に切り捨てるのは気が引ける。
距離でも何でも私が努力して合わせられるんじゃなかろうか。
しかし、軽はずみに付き合いを重ねて、相手を期待させるのも申し訳ない。
帰りの車の中で悩みまくった。
そして帰りも車で3時間かかった。
やっぱり3時間はきつかった。
…正直、今回のデートでは上手くまとめができませんでした。
帰ってすぐに『お断り』を出すことも出来ませんでした。
普通のお見合いでは、美人でもない限りこんなに一生懸命なデートを組んでもらうことも滅多にないだろう。
だからと言って彼を信頼するには勇気が足りなかった。
やっぱり彼に対しては気になるところがいくつもあるからだ。
どうしたらいいものかわからず… 未だにズルズルとラインのやり取りは続いている。
『…そんな感じでした』
結婚相談所のおばちゃんに報告をする私。
「そんなのねぇ~… ハッキリ言っちゃいなさいよ」
出会い頭に一刀両断するおばちゃん。強い。
「行きたくないなら『行きたくない』、嫌だったら『嫌だ』、臭いなら『臭い』、汚いなら『汚い』ってハッキリ言わなきゃダメでしょ」
私は臭いとか汚いは言ってないです。
「これからの結婚生活、もうすでに我慢が始まっているようじゃダメよ。私なら言うわ。『あら~臭うんですけどちゃんと洗濯してますぅ?』ってハッキリ言う」
だから言ってないって。
「何よりも自分の気持ちを大切にすることよ。これからの人生、一生付き合っていくのは『男』じゃなくて『あなたの気持ち』なのよ。
結婚相談所だからそりゃあ生涯の伴侶を見つけて欲しいけど、
離婚だってある時代なんだから『あなたの気持ち』が納得できない状況で話を進めちゃダメよ。
男と違って『気持ち』とは紙切れ一枚でお別れできないもの」

まる
男と散々なデートをした私。
こりゃもう駄目だ、とお別れをしようとした直前。結婚相談所のおばちゃんから「彼はあなたの人柄が気に入ったらしいのよ」と言われるが… 私は首をかしげるばかりであった。
だって「人柄」って…
私と彼は人柄がわかる程喋っていないと思う。
私が彼の人柄を何も分かっていないのが証明している。 …それとも私が彼を分かっていないだけで、彼は私の人柄がわかったというのか?
小説家の観察力ってやつなのか?
お互い、まだ社交辞令しかしてないと思う。
最初に会った時は彼が一方的に話す出版業界の話に、私がひたすら関心していただけ。
当時の私は面白いと思ったけど、それは「彼自身の話」ではない。彼の知る業界が面白いのだ。
この前のデートだって、会って普通の挨拶、映画は無言、映画後は私のテキトーな生返事と彼がコーヒーを吹き出しただけ。
わからない。
彼は私の何をもって「人柄が気に入った」と言うのだろう。
うーん わからない。全っ然わからない。
おばちゃんは「だから彼も変わろうとしているのよ!」と付け加える。
『…確かに、彼から最近頻繁にラインが来るようになりました』
「ほら! 彼、頑張ってるのよ!」
そういえば… と、思い出したことがあった。
『この前、「おすすめの喫茶店を教えてください!!」ってラインが来たから、あるお店をおすすめしたんです。彼の住んでるところから車で40分位のところだけど、すごく美味しいなって思って…』
「うんうん」
『そしたら彼、さっそく翌日にその店へ行ってました』
「早っ」
『どんだけ喫茶店に飢えてたんだろうって… 検索すればいいのにって思いました』
「それが!好意よ!」
『他には… 昨日は「今何してますか?」ってラインが来たんです』
「うんうん」
『私は「ワクチンの副反応で苦しんでます」って素直に送りました。
そしたら彼は「じゃあライン送りません!!」って返ってきて、それ以降なんにもなかったです。多分、怒ったんですよ』
おばちゃんが反論する。
「ラインを送る手間が申し訳なかったのよ。それは「僕に返事は要らないからお大事に」って意味よ!」
『そんなの…』
わからん。
『だとしたらですよ?』と、おばちゃんに腑に落ちない疑問をぶつける。
この前のデートのことだ。

まる
歩いている時も見本のように綺麗だった。
そして無言の座り姿だけでも、スッとした涼しい空気を纏う人であった。
椅子に座っているスーツの男性なのに、
胴着で正座する剣道家の趣を放っていた。
はわ~… なるほどね。
一瞬で理解した。
店員さんが案内する時にためらったのは、
このピシッとした美しい座り姿の男性と、ぼわっとした髪の毛のまんまる体型の女が一緒のテーブルで座るとは思わなかったのだ。
凛と座る姿を見てしまい、どう声をかけたらいいのかためらってしまう。
ものすごい勢いで委縮する私。
ぼわっとした髪の毛ですら縮んでいるかもしれない。
スッと立ち上がった彼は「はじめまして」と、滑らかに言った。
「どうぞ」と向かいの席を勧める。
『あ、あい…』 座る私。
「まず何か注文しましょうか」
『あ、じゃあ、紅茶で』
「僕はコーヒーでお願いします」
店員さんにサッと注文をする。
「この度は貴重な時間を割いてお会いくださりありがとうございます」
美しい所作で頭を下げる彼。
『あ、いえ、、いえいえ!こちらこそ!!』
言葉もままならず、頭を下げるだけで精いっぱいの私。
そこから彼は「道中、悪天候で大変でしたでしょう?」という見本のように美しい会話の導入から始まった。
誰でも答えやすい話題、かつ、気分を害することがない話題。
『道が、ちょっと混んでまして、それで、遅れてすみません』
時間ギリギリに来たことに対し、さっそく嘘をついてしまう私。
あなたが見えて、一緒に入るのは気がはばかられたから…と正直に言えてたら良かったのかもしれない。
「いえ、待ち合わせ時間ぴったりで素晴らしいと思いますよ」
フォローを返す彼。
全くトゲの無い、涼しい愛想笑いをしていた。
「…混んでいたということは、近くでイベントでもあったのでしょうか?」
すかさず彼は質問を投げかける。
『この時期は近くで○○があるんですよ』などの会話を私から引き出し、「へぇ~行ったことはあるんですか?」に続ける。
そこから私の反応を見て
・そのイベントは面白いですか?
・どんなイベントが好きですか?
など、私に向けて会話内容を微修正して焦点を合わせていく。
素晴らしい会話のキャッチボール。
その堂々とした態度がまた、【ほかの男と違う風格】を漂わせていた。
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お見合いで出会った男性、ラーメンさん。
大らかで、優しくて、ラーメンが大好きな人。
出会った当初はものすごく緊張していた彼だったが、会話を重ねるうちにだんだんと打ち解けていった。
結婚における私の言う条件と彼の条件は一致し、彼はほとんどをOKしてくれる。
条件、人柄ともに、これまで一致する人は過去にいただろうか! いや、いない!!
結婚相談所によっては、仮交際になった相手の「真剣交際に行きたい気持ちは何%か」を聞くことが出来る。
デートを一回するごとに、お互いの結婚相談所に対して「真剣交際に行きたい気持ちは○%」と報告をする義務がある。
実はそれをお相手本人に聞かず、自分の結婚相談所経由で(裏から)聞けるという技があるのであった。
出会った初日、ラーメンさんの真剣交際へ行きたい気持ちはまさかの85%であった。
出会った初日から「彼女と婚約したい」と思ってくれていた。
普通は初対面の人間にそこまで気持ちが上がったりしない。
個人差はあれど(体感的に)初回は20~50%くらいじゃないかと思っている。
結婚相談所を使うからこそ、相手の気持ちを数値で知ることが出来るのである。
(ちなみに私は常に60%付近を前後していた)
デートも数回くりかえし、
そろそろ、彼から真剣交際への話が来るだろう、と内心気付いていた。
私からは言わない。
そこは彼に言ってもらいたかった。
とある日のデート。
(やっぱりデートの定番の)動物園に行った帰り。
個室の喫茶店で彼とランチを食べようとした昼下がり。
「あのさ…」
彼は改まった様子を見せた。
来たか?
真剣交際行きたいって言い始めるか…?
きゅっと眉毛を吊り上げ、意を決して彼は言った。
「そういえば俺、過去に入院したことがあって」
にゅ、入院?
思わぬ告白にちょっとビビる。
「病気だったんだよね」
『…え?』
「病気」
二度も言わんでも伝わってる。
『だ、大丈夫なの…?』
「え? あ、いや、今はめっちゃ元気だから!!」
深刻そうな態度の私を見て、彼は大げさに手を振った。
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お見合いの申し込みが来た。
もう疲れた。
その言葉を定期的に言っている気がする。
私は「お見合い」というものに慢性的に疲れていた。
「自分から積極的に申し込みなさいよ」と何度も結婚相談所のおばちゃんに焚きつけられるが、もうそれ以前のお話である。
疲れた。
お見合い、したくないのよ。
誰かと会うたびに疲弊していく。
朝から気合を入れての化粧。
お見合い会場への長時間の運転。
全く性格が合わない男性との食事。
「初めまして」を繰り返すストレス。
気を使っての「奢る」「奢られる」論争。
帰ってきたら「今日も駄目だった」の喪失感。
そしてまた明日から仕事の一週間が始まっていく。
ア゛ァ゛ォンッ!!!(CV:ニャンちゅう)
叫びたくもなるのだが、叫ぶ場所も無し。
現代人は狂うことすら許されないのである。
そんな謎ポエムを脳内で繰り広げながら、惰性でお見合い相手のプロフィールを見る。
来たお申し込みには「お断り」か「お見合いOK」か、期限内にどちらかの返事をしなければならない。
うん。
プロフィールは、普通。
強いて言うなら、写真が… 全身のものしか無いせいで、印象がぼんやりした人だった。
場所は… おや、ちょっとした商業地じゃないか。
私の中でアンテナがピンッと立つ。
どうせこの人も駄目だ。
駄目だから、遊びに行こう!
この人の住む町に遊びに行こう!
この人とお見合いはする。
私から彼の住む町に会いに行く!
お見合い前後の時間に遊ぶ予定を組んじゃおう!
前回のお見合い相手:スピーディーを思い出す。
彼もお見合い前後にお客様との予定を入れていた。
私も意外と出来るんじゃないか!?
そしたらお見合いが終わっても「今日も無駄な一日を過ごした」なんて後悔しないのでは!?
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