孫正義さんの言葉で | ゆうたの投稿-Gravity SNS

#今日の一文字 #vol678

もし兄弟がいれば喧嘩するというのは誰でも知っている

Everyone knows that if you've got a brother, you're going to fight.

Liam Gallagher、投稿者訳

今回は #vol588 に出てきた弟の話

次男の結婚式が無事に済み、家族関連の考え事が一つクリアしたと思っていたら、私の弟からLINEがあり、この数年、彼が懸念したきたあることのその後の様子を知った

三年前に海外に赴任した時小学生だった彼の一人娘は現在中学生

日本に居たころに既に心の病とみられる状態で不登校気味になり、環境の変化が改善につながればと、案じて渡航した

姪については勿論だが、彼の人柄的に奥さんとの家族三人のことを実は心配している

遠方で下宿していた私の大学時代の帰郷時に、高校受験を終えた弟の、それまでの経緯を父に教わった

知らなかったが私が中学時代にバレー部だったことの影響で、運動が得意ではない彼もバレー部に入っていた

だが３年時の最後の総体で、顧問が野球部、サッカー部の補欠部員を連れてきて、正規の部員の彼を控えに廻して出場させたのだそうだ

さすがに父は、学校教育の一環にすぎないのに何が目的なのかと、この顧問に抗議にいったそうだ

この出来事が彼のその後の人生を変えた

スポーツ音痴の反動でがむしゃらに勉強し、当時の県内私立高でトップと言われた高校に合格した

その3年後、きずあり一族としては初めて東京六大学の一つ、一般に私立大で一番と目される大学に、塾や予備校の類に通わず(親父にはここ大事！)現役で合格し、成績は良かったがお金がなくて大学へ行けなかった父を歓喜させた

残念ながら不器用な男で、就職時には文字通り50社で落とされて、51社目でやっと採用された

象徴的な出来事だけ書いたが、要はそれなりの逆境も、努力で跳ね返すこともしてきた、自分に厳しい男なのだ

その彼が、学校に行きたがらない娘の甘え、医師などの専門家の言葉を正として擁護する母親を「親の努力不足」と言い切ってしまうことが心配だった

続く（これもか？）

#LiamGallagher

今日も身の回りの紙類の整理をしている。処分すべく。
一週間前までは、捨てることなど露ほども考えていなかったものばかりだ。肝心の勉強もほったらかして。

収納ボックスから、昔使用した資格試験のテキスト類を根こそぎ取り出した。この試験も、合格できぬまま挫折した形で今に至っている。
同じボックスに立てかけておいた幾つかの封筒に目を移す。
一度開封したものの、送られた時の状態のまま、中身を使用せず置いておいたもの。送り主は母。

中には、誕生日を迎えた私への贈り物として、自転車のライト。ブックカバー。掃除道具。そして、手紙。新聞記事の切り抜きなど。

手紙の一つに、私の大学の卒業証書について触れてあるものがあった。
私が大学を卒業するまでに、どれだけお金がかかったかと。
なぜそのような詰問めいた言葉が書かれていたのか、おぼろげながら覚えている。
私が、心無い態度を取ったからだ。母の苦労など、全く気にも留めないような。真実感謝していたら、そのような言葉が出ようはずもないであろう、無神経なことをポロっと口にした。もしくは、無神経なことをしたのだ。
一枚の大学の卒業証書。単なる一枚の紙ではない。その書類が発行されるまでに、母がどれだけ身を粉にして働き、命を削ったか。おそらく、私が、それをぞんざいに扱い、母を傷つけたのだ。
何年前だっただろう。この手紙を受領した時より後のはずだ。ある帰省の際、母がしみじみと呟いていたのを覚えている。娘（妹）を海外に留学させている時が最も苦しかった。毎日札束が消えていき、生きた心地がしなかったと。親を食い潰したという点では、私とて変わりあるまい。自分のための贅沢などしたことのない母だった。

私が自転車ツーリングを楽しみにしていると知った母は、前述のように何度か自転車のライトを贈ってくれた。私が喜ぶものをと考えてのことだろう。新聞記事の切り抜きは、サイクリングロードの情報などだ。
母からの贈り物は、ほとんど使わずにおいた。大事にしたかったからではない。
私自身の母への怨讐。私にとって大事なものを奪われたという思いが、母からの思いを素直に受け取ることを拒ませた。

続く