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#朗読会るぴなす💠
朗読劇『新ハムレット』
企画用コラム全10回
4回目は「ホレーショ」について
登場人物唯一の良心
ウイッタンバーグから王子の親友です
変な名前笑
新ハムレットでは22歳の彼
原作では、年齢や身分、国籍は不明です
太宰治は彼を皇子より年下の親友と
定義していますが、原作者であるシェイクスピアは
細かい設定を決めていない
新ハムレット劇中では無邪気で純粋・誠実
ところどころおっちょこちょいで憎めない奴
ですが、散りばめられた情報を拾うと
意外にも彼がそれなりの知識人である事が
分かります
そもそも通ってる大学が宗教改革で有名な
マルティン・ルターが教えていた学校です
これは潔癖症の毛のあるハムレットにとって
何故ホレーショが唯一信頼出来る友人なのかを
理解するヒントな気がします
昔から宗教は政治の道具となっていた側面が
あり、カトリックの聖典・聖書も同様
王権神授説において、王権の正当性は神が
立証するわけです。では神の代弁は誰が
担うのか。それが教会というわけ
実はこれは大きな矛盾を孕んでいます
聖書そのものは特定の国や個人に対し
何か権威を与えるような記述はないからです
※あくまで神と人間の契約と和解の話だから
この矛盾は権力者にとって大いに邪魔
だった事は想像に難くなく、聖書は長い間
庶民の手には届かない高尚で難解なものにされ
それを良しとして様々な都合の良い法や
教義がはびこる始末
(有名な例が免罪符の販売)
ルターはこういった宗教指導者層の欺瞞に対し
徹底的に闘いました。聖書には
「書かれた事を超えてはならない」という
鉄則がありますが、彼はこれを重視します
このあたりは95ヶ条の論題にも現れていて
彼の正直・真摯・誠実さと勇気が垣間見え
また聖書が庶民的で身近なものとなるよう
尽力した事からも人格者である事が窺えます
こういう背景ですから、彼の学徒や支持者は
新進気鋭の精神と公明正大さに共感した層に
違いないわけです
作中ホレーショが正義という言葉に感動しますが
これには若さだけでない理由があるわけですね
是非本公演にてホレーショというキャラクターに
触れてみて下さい
憎めない魅力に気付くと思います
#音声ルーム #朗読会るぴなす #GRAVITY最強企画祭 #朗読劇






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彼方@休眠中
ホレーショーはほうれん草のイメージしか持っていなかった私が通ります[星] いやー、いい奴なんですよ それでいて、誰が演じるかできっとまた違う変幻自在の登場人物だと私は思っております[ウインク]