
ぱっくん
読書感想文つぶやきおじさん。
やりたいことは沢山あるのに体力ミジンコでままならない30歳。
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ぱっくん
文章がとても好きだ…
自分の目で見る世界よりも盲目の少女の暮らす様がありありと浮かぶようで
その闇の世界にずぶりと浸かって危うく抜け出せないかと思った。
いや、正直なところちょこっとだけ抜け出せていない。
以下、ネタバレ注意
ダフネ、なんか嫌いになれないんだよな。
レイア姫をただ嫌っているわけでもなくて、行動に少し愛情を感じるというかなんというか…
と思っていたらおとうさまあなた……
文才あり、音楽や絵画に深い造詣あり、料理はお菓子作りもなんのその、女声も出せるすーぱーえりーとおとうさますごい。
しかし原口孝夫は何を思ってレイアを育てたのだろう。
いずれ親の元へと帰さなくてはならないことをきっと自覚して、バレないように嘘を混ぜ、気がつくようにヒントを与え、苦労しないように教育を施して。
再会した時どのような気持ちだったのだろうか。
その後、彼らは良き友人にでもなったのだろうか。
自分が単純かつ深く思考しないタイプの人間なので、ミステリのように単純明快な解が与えられないこういった小説って未だにどういう感想をもったらいいのかよく分からないけど
有り体に言ってしまえばレイアと王とダフネの世界に引き込まれて面白かった。


ぱっくん
例によってネタバレ注意。
アムリタシリーズオールスター感謝祭みたいな話だった(?)
というよりは、本作の趣向を踏まえるとむしろ逆で、本作を書くためにアムリタシリーズを書いたんだろうという印象。いや、本作を読ませるためにアムリタシリーズで読者に土台を作らせたのか。
でも結局個人的には[映]アムリタが一番好きだったな。面白さの次元がひとつ抜けてた感じがする。
キャラで言えば小説家の作り方の紫さんが好き。2ではちょっと魅力が半減していたけれど。
そういえば、やっぱりアムリタの最後の映画で二見は記憶を消されてなかったんだなって。
でも二見の最後と最中に対するスタンスに違和感というか、実の子供にそんなこと出来るか?という疑問もあるので何かしら仕込まれてはいそう。
最早は自分が思ったよりもしっかりばっちり異常だったので。
アムリタの時に描かれてた最早よりエグさが増してた気がするんだけど気のせいだろうか。気のせいなんだろうな。
次はknowとか読んでみようか。
すっかり野崎まどのファンになってしまった。


ぱっくん
ぼんやり読んでたせいで気づかなかった…なるほど……あああなるほど……

ぱっくん
[映] アムリタ
大ネタバレ注意
この言語化できない衝撃を言語化してしまうと衝撃が薄れてしまうような気がして躊躇われるけれど、それでも書きたい。
初めに感じたのはノリが00年代頃のラノベに近くて非常に懐かしく、読みやすく、好きであるということ。私の活字の原体験…というか、面白いと思える活字に初めて触れたのが「神様のメモ帳」。そこからラノベを色々読み、美少女から無機質に放たれる斜め上のボケと、それに軽快に突っ込む主人公の文範は思春期の私の心にしっかりと刻み込まれたのである。
本書は挿絵こそ入っていないものの、文体はライトノベルそのもののように感じる。ラノベにここ数年触れていないので記憶違いの恐れもあるが、それでも前述したとおりノリが過去読んでいたラノベのそれに近いというのは間違いない。私は速やかに魅了され、朝の通勤時間を費やし、飽き足らず仕事中においても読み進める暴挙に出た。
細かい感想は置いておく。そこにあまり意味はないだろう。ともかく最終章だ。スタッフロール。ここにすべてが詰まっている。『アムリタ』。本当にそんなものが存在するのか?おそらく『アムリタ』がなくてもこの物語は成立する。「『アムリタ』を見たものは定本になるのだ」と思い込ませるだけでいい。実際にそうである必要はなくて、そう思い込ませることさえできれば二見に『アムリタ』を見せたことを示唆するだけで、最原の求めていた「二見さんが命をかけて愛した相手に、実は二見さんが殺されていたと知った時の表情」は見ることができる。しかし恐らく『アムリタ』は存在するのだ。あの絵コンテを作れる最原が、あの『月の海』を作れる最原が、あの受験用映像を作れる最原が『アムリタ』を作れないわけがないと、そう思えるのだから。
だからきっと二見は死んでいるし、エンドロールの後初夜の記憶は消えているし、最原は再度失踪するのだ。
だけどこういうオチだってあっていい。例えば二見遭一は死んでいなくて、最後のエンドロールが流れた後も記憶は残っていて、どうでしたか?と事も無げに聞いてくる最原に対して「消えねぇのかよ!」とつっこむ二見がいたって。だって私はどうしようもなく、二見と最原に惹かれているし、この二人にバッドエンドは似合わない。二見は二見として最原に振り回されていてほしいし、最原にはそんな二見を好きでいて欲しいから。


ぱっくん
(あらすじ省略、一応ネタバレ感想注意)
タイトル通りタイム・リープもののライトノベル。
初版が1995年と実に30年前らしいが、それを全く感じさせない不変的なおもしろさに驚きを隠せない。
設定からキャラの魅力まで、現代でも全然通用する(だからこそ今になっても新装版が出ているわけだけれど)。
和彦による情報統制がしかれているので、読者は翔香と同じ目線で混乱しながら読んでいく。
それでも少しずつ謎が紐解かれていく感覚が非常に気持ちいい。
最後、和彦の家の階段から転げ落ちた所へはいつから戻ってきたんだ?と混乱したけど、
この作品のタイムリープでは同じ時間を過ごせるのは1度だけという制約があるので、空白が埋まった状態のラストはそのまま既に経験した序章部分をスキップしたのだとわかってなんと綿密な…とため息が出た。
今まではいつから付き合ってんの?と聞かれても否定していた翔香が、最後和彦の妹に聞かれた時に一週間前からと答えていたのが可愛くてたまらない。
ラジオドラマ化してたり、映像化してたりするらしいけど今まで全然知らずに本書を読めたのは運が良かった。
記憶消してもう1回読みたい。



ぱっくん
(あらすじ)
幼い頃水難事故で兄を亡くした高木春生は、自分の臆病さ故に救助が間に合わずら兄を救えなかったという自責の念もあり、災害救助用ドローンも手がけるドローンの開発企業に入社する。
都市機能を地下に移し、障がい者も健常者も快適に暮らせるユニバーサルデザインを実現した地下都市のオープニングセレモニーに、ドローンパフォーマンスのサポートとして参加するが、地震によって地下都市が崩落してしまう。
急遽、件の災害救助用ドローンを用いて要救助者1名の捜索および避難誘導を行うことになるが、救助者は見えない、聞こえない、話せないという三重障害を持つ令和のヘレン・ケラーであった。
(あらすじここまで)
Kindle Unlimitedで配信されていたので深く考えずに読んでみた。
絶体絶命都市エヴァンゲリオンみたいな感じだった(?)
ハラハラドキドキする救助展開(絶体絶命都市)、過去の呪縛と向き合う主人公(エヴァンゲリオン)、都市計画のきな臭さ(絶体絶命都市)、タチの悪いYouTuberによるマスメディア的なさぐりと揺さぶり(絶体絶命都市)。
振り返ってもやはりこれは絶体絶命都市だ間違いない。
結局広げた風呂敷が全部はたたまれずに終わってるので細かいところが気になる人は読後感が微妙かも?
細かいところ気にしなければ泣けるしハラハラするし面白い。
絶体絶命都市が好きな人はおすすめ。
アリアドネの声が好きな人は絶体絶命都市がおすすめ。
私は牛沢の絶体絶命都市実況が大好きです(なんの話?)


ぱっくん
インフラを含む都市機能を地下に移した地下都市を建設したよ!
って部分読んで
地震とか起きてズタボロになるやつじゃん、絶体絶命都市で習ったぞ
って思ったらほんとに地震でズタボロになって笑っちゃった
普通に面白いので引き続き読み進めます
現場からは以上です

ぱっくん
昨年末に上野の森美術館でモネ展を見てきて、自分の美術教養の無さにもったいなさを感じたので軽い復習を兼ねて。
印象派を西洋美術のピークと置き、どういう流れで生まれたのか、誰が牽引したのか、何に影響を受け、何に影響を与えたのか
をコンパクト(100ページ未満!)に説明した新書。
モネ展のパネルで読んだ説明と重複する内容もあったおかげでだいぶ理解しやすかったし、この本の内容からあらためてモネ展で見た作品を振り返ると少しだけ理解が深まる感じがして楽しかった。
予習してから行こうと意気込んでも中々重い腰が上がらないので、むしろ今回のように先に経験として触れて、そこで感じたことや学んだことを本を通して体系的に整理する勉強方法の方が自分にはあってるかもなぁと思うなどした。


ぱっくん
みなさんどこから見つけてくるんだい?

ぱっくん
いざ感想を書くと内容スカスカな絞りカスみたいなものしか出てこないし、連続性もないから愚にもつかないようなものしか書けないんだけど
意外と感想を読み返すと内容思い出せたりするから読書感想文来年も続けていきたい

ぱっくん
仔細を語ると面白さが半減してしまうので恐ろしく読みやすいSF小説とだけ。
なにか小説を読みたいなと思っている人で本書が未読ならぜひなんの情報も入れずに読んでみてほしい。
以下の感想はネタバレ要注意。
まずは翻訳の読みやすさがとんでもない。
SFに馴染みがなく、海外小説もほとんど経験がない自分でもスルスル読めてしまった。
いや、スルスル読めるなんてものじゃなくて読み始めたら本当に手が止まらない。
下手したら今年読んだ中でいちばん面白かった迄あるかもしれない。
なんと言っても冒頭から結末に至るまで一切飽きのこないワクワク感
今何が起きていて、それを解決するための手がかりがどこかにないか
主人公のグレースと一緒に、あるいは友人ロッキーと一緒に考えながら読むのが実に楽しい。
特にロッキーと邂逅し、お互いの言語について学んでいく過程は読む手が止まらなさすぎてうっかり朝の4時くらいまで読んでいたほど。
SFだけど物語の核となる部分について理解するために科学的素養は不要で、非常にわかりやすく書いてあり、難しいと思う部分は読み飛ばしても理解に支障がない構成なので文系の出の自分でも読みやすい。
プラスアルファでちょっと知識があるとそれはそれでより楽しめるので刺さる層が幅広い。
現在と過去を行き来する構成にも関わらず、登場人物が非常に少ない上に情報の出し方が的確なので今何が起きているのかも把握しやすい。
上下巻で700ページあるので一見するととっつきにくく感じるが、その実下手したら読書初心者でも読めてしまうのではないかとさえ思う。
最後に物語の内容自体にも少し触れると
(時系列上の)最初は地球を救うために命を差し出すことに断固抵抗していたグレースが、友を救うためにその身を捨てる決断をしたという変化
そして最後はエリドから地球へ帰る算段がついたのにまた子供たちを理由に決断を先延ばしにするという相変わらずさ。
そのどちらもがグレースという人間の魅力であり、この小説の好きなところだった。


ぱっくん
中学から高校に上がる春休みの間に地元名古屋を離れて上京してきた楓は、偶然通りがかった神社で弓道に出会う。
はじめは高校で部活が始まるまでの時間つぶしにと体験入会だけのつもりが、部活が上手くいかず弓道を続けることに。
弓道を通じた楓の精神的な成長を見守る青春小説。
楓の性格や考え、行動がなんだか自分の学生時代を見ているようで懐かしくなった。
流されやすくて優柔不断で、そんな自分はちょっと嫌だけどそうしないと周りからはぶられると思っているから直せなくて。
しかし楓は弓道で武道の精神やたくさんの年長者、あるいは同世代の考えに触れることでみるみると成長していくので偉い。
大きな山も谷もなく進んでいくので読みごたえはそんなにないけど、逆に言うとするっと読める。
国枝さんと善美が好き。
どうやら続き物らしく、次作も出ているようだけど購入するかは悩みどころ。
弓道やってみたいな、弓道。


ぱっくん

ぱっくん
まだ第二章までしか読んでいないけど忘れそうなのでここまでの内容のメモ
ウォーフ仮説というものがある。
人間は言語によって思考している。
ならば使用する言語によって世界の認知の仕方も変わるのではないか?という仮説。
その仮説を様々な実験の結果を元に整理しようではないかというのが本書の趣旨のよう。
分かりやすいのは位置関係を表す語彙の差。
日本語では前後左右によって位置関係を表すが、これは基準となる点の向きがあり、そこからみて前後左右を表すいわば相対位置の語彙である。
しかし世界には相対位置を表す語彙がない言語がある。
その言語では場所を表すときは方角を用いており、基準点の向きに関わらず、その点から東西南北のどちら向きかで表すいわば絶対位置での表現である。
この二種類の話者間で、少なくとも位置に関する認識が異なりそうであるというのはなんとなく想像しやすいと思う。
実験では被験者に5つの動物のフィギュアを前ならえの要領で整列させる。
その後、被験者には180度反転してもらい、先程と同様に整列させた。
すると相対位置を用いる被験者は、自分からみた動物の向きが常に同じになるように並べるのに対して、絶対位置を用いる被験者は俯瞰した時に動物の向きが同じになるように並べる傾向にあった。
例)
相対位置の場合(〇は被験者)
↓ ↑
↓ ↑
↓〇↑
↓ ↑
↓ ↑
絶対位置の場合
↑ ↑
↑ ↑
↑〇↑
↑ ↑
↑ ↑
これをみるとなるほどウォーフ仮説は正しいように見えるが、他の実験では「たしかに言語はある程度世界の認識に影響を及ぼしているが、言語の差異に関わらずヒトが普遍的に持つ思考の基礎のようなものがある」ような結果も見えた。
そこで、第3章では視点を変えて「言語の普遍性」について触れていく(らしい)
ずっと小説ばっかり読んできたから新書の内容をまとめるの難しすぎる
でも内容自体は興味深くておもしろいので気が向いたら今後もちょくちょくやっていきたい


ぱっくん
読み終わった…
いやぁやられた…途中で読むのやめなくてよかった…
一応ネタバレ注意
奇しくも最初の方読んでる時に投稿した「文章がなんか幼くない?」という違和感がニアミスというか
ちゃんとそこは違和感となるように仕組まれていたものだったことに声をあげずにはいられなかった。
藁科琴音の「あなたなら、わかってくれるかなって、そう思って」はそういうことかぁ
とか
「よろしいんですか?(中略)ページを進めてしまっても?」はめちゃくちゃ読者に向けてるなぁとか
とにかく最終話の追い込みが圧巻の一言。
城塚翡翠についてはエピローグで千和崎が言及しつつも、あくまでそれは千和崎が思う城塚翡翠象のひとつでしかなく、読者に想像と解釈の余地を残す感じもすごく好みで良かった。
ちょっと読み終えたばかりで言葉を尽くすには時間による消化が足りてないけど最終話前後で印象がゴロッと変わる面白い本だった。


ぱっくん
medium 霊媒探偵城塚翡翠をようやく読み始めているんだけれど
期待値が高すぎたのか文章がなんとなく幼いような…?

ぱっくん
お前らが繋がりたいのはカモだろう?

ぱっくん

ぱっくん
なんという展開…400ページかけてこねくり回し、頭を抱えさせた問題を、たった10ページ足らずであっさりと答え合わせしていく。
ぽかんと口を開けている間に全てが終わっていく。
たった今読み終えたばかりでまだ消化しきれていないけど、後からじわじわ効いてきそうなボディーブローみたいな読み応えだった(なんだそれ)


ぱっくん
使われてる全ての単語が聞き馴染みなくてだいぶおもろい

ぱっくん
普段小説しか読まないけどたまには小説以外も混ぜてみました



ぱっくん
のんびりペースだけど好きになれる本に出会えて嬉しい
来月は何を読もうか
おすすめなどあれば教えてください


ぱっくん

ぱっくん
自身の消失が本来の形であると信じてやまないキャバ嬢のライ
腐女子であることを隠しつつ、婚活などもしてみるがいまいち上手くいかず、自分の人生を不幸だと考えるユカリ
合コン帰りに歌舞伎町で酔って蹲っているユカリをライは拾って帰り、そこから二人の同居生活が始まる。
ライの死にたみを、ユカリはライを含む歌舞伎町で出会った個性豊かな面々に固定概念を覆されながらなんとかしようと奔走したり、推し活をしたりする物語。
読み終えたのは2日も前だけど、なんだか未だにこの本について考えてしまう。
推しの卒業発表を受けた時のどうしようもない寂しさとか、自分の無力感とか、何か出来ることは無いかとがむしゃらになっていた時の自分をユカリに重ねた部分があったからなのかもしれない。
登場人物がめちゃくちゃ魅力的だし、物語の展開も早く、息をつく間がない感じで一気に読んでしまったけど、そんな読み方をしたのに自分の中に爪痕が残されている。
たまーに読み返したくなるようなそんな一冊でした。
あと知らなかったけど去年末?くらいに映像化が決定したらしいのでめちゃくちゃ楽しみ。
絶対映画館で見たい。

ぱっくん

ぱっくん

ぱっくん
別々の高校に通うようになって何故か口を聞いてくれなくなった幼馴染の想史。
そんな想史への想いが実らない志奈子は、何故か夜だけ電話が繋がる顔も知らない相手に恋愛相談をする。
S(すこし)F(ふしぎ)な青春片想い物語。
いやぁ〜〜〜久しぶりに年甲斐もなくきゅんきゅんしてしまった…
文体は会話基調で読みやすく、挿絵は無いけどラノベみたいな感じに近い。
終盤のタイトル回収というか、章タイトルにタイトルが出てきた時はアツかったし
ここで終わらないの!?この先はもう蛇足じゃない!?
って思いつつも読み進めてみると読後感はしっかり気持ちいい。
かなり好きなお話でした。