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通りすがりの猫🐼

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猫と読書が好きな人間です 09 猫は神様 ションマオ
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[読了本📖]
『スラよみ!現代語訳名作シリーズ 山月記』
中島敦 訳小前亮

『山月記』

あらすじ
能力が高く心に傲慢を持った男がある日虎になったことできづいたこととは?

感想
〇虎になった男の苦悩と後悔が自分たちにも通じるところがあって良かった
〇多少傲慢を持っているものの人間として本来いい人なんだろうなと感じさせられる文章が苦しかった

『名人伝』

あらすじ
弓術の達人をめざして男が励む話

感想
〇主人公の男の弓術への執拗ここまで弓のためにするかっていう練習をやってのけるのが面白かった
〇最後には真の達人になりますがそのものの達人たるものは……という結論が滑稽さを感じさせられた

『李陵』

あらすじ
多くの部下に慕われる李陵が遊牧民との戦に負け、染まっていく中で漢への忠誠と遊牧民での暮らしに染まる自分に揺らいでいく

感想
〇漢では自分のせいで家族が迫害され、ついには皇帝に殺されその怒りで揺れる李陵の心境と物語の中で出てくる例え遊牧民に負けても、漢に自分の忠誠が伝わらなくても漢にいい待遇をされてる訳でもないのに決して忠誠を貫く男との対比や李陵がその男を近くで見ることでの心の迷い、自分への苛立ちが良かった
#読書 #学生 #読了
GRAVITY
GRAVITY7
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《観了映画》
『余命10年』原作 小坂流加
監督藤井道人

あらすじ
20歳で治ることの無い難病を患ったまつり
余命は10年。病院から退院し、社会へのスタートダッシュの遅れ・家族や周囲の人との衝突に悩み苦しみながら余生を過ごしていく。そんななか中学の同窓会で出会った和人に惹かれていき・・・・・・病気の苦しみと恋愛を通して変化していくまつりの感情を描いた小坂流加の遺作

感想
○とにかくおもしろい!!小説で2回くらいと映画も1回見たかなってくらい何回も見てるんですけど何回みても泣けるし言葉数が少ない2人の間を流れる空間が良いわ
○クールでかっこいい女の人として描かれるまつりの時たま見せる感情の昂りや涙がより難病患者としての苦難や虚しさがある
○始まりと終わり一見どちらも自棄になって人生を諦めてるかのように見える診断シーンから伝わってくるまつりの覚悟やもうやりきったって顔が物語を追体験してきたからこそグッときた
○覚悟を決めてこれで良かったんだと思った上での死の直前の迷いが大人であり難病患者であるまつり恋の切なく悲しいとこだと思った
○小説として映画としてお店として和人の心の中天命を遂げてそれでも生きていくまつりがさくらのシーンで和人に背中を押している様で綺麗だと思った
○本物のこの本の作者小坂流加さんはこの本を書き終えたあと亡くなっています。小坂さんは何を思いこの本を出したのか願望や応援そんなものを考えた。同作者の『生きてさえいれば』もおすすめ
#学生 #読書 #読了 #映画 #観了
GRAVITY
GRAVITY27
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《既読本》
『ドグラ・マグラ』(上下巻)夢野久作

あらすじ
自己を忘れた男がある白い部屋で目を覚ます。自分は狂人であったと知り精神研究室の先生に促されるまま記憶を取り戻すために自己と自己のまわりで起こった壮大で矮小で悲惨な事件の真相を知る。日本が世界に誇る?奇書

感想
○「胸の動機がみるみる高まった。早鐘を撞くように乱れ撃ち始めた……呼吸が、それにつれて荒くなった。やがて死ぬと思うほど喘ぎ出した。かと思うとまた、ヒッソリと静まってきた」角川文庫のドグラ・マグラ上7ページの一説です。文章からひしひしと感じる不安・動揺・狂気が読者にまで伝染しそうになるほどの研ぎ澄まされた文章力がすごい
○あまりにも虚しい2人の博士の狂気。愛が狂気の証明となるという皮肉で物悲しいラスト
○奇書と聞いていて待ち構えていたトンデモ感はなかったけど物語の大筋やメイン部分となるであろうところはページをどんどん捲りたくなるような面白さがあった。気になるところとしては途中に挟まってる博士の書いたとされる遺書が物語の根幹部分も多いけど本編より数段面白さが落ちたと感じたくせに丸々1冊分くらいの尺であったこと・個人的に戦前の文章に慣れていないので読みずらかったこと
○総合してもかなり面白かった
#学生 #読書 #読了


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GRAVITY3