共感で繋がるSNS
ふわ

ふわ

カリグラフィー
クラシック
オルタナ
ふわ

ふわ

久しぶりに聴きたくなった、モーリス・ラヴェルの『夜のギャスパール』より、「オンディーヌ」[にこやか][星]

作曲のインスピレーションとなった、ベルトランの詩もコピペします[笑う]

「オンディーヌ」

私を眠りへと誘なう美しい調べを聞いた
それは誰かのささやきのようでもあった
しかし、その歌はやさしく悲しい声に乱された
シャルル・ブルニュ「ふたつの聖霊」より

聞いて、聞いて
私よ、オンディーヌよ
やさしい月の光がさす窓を
月光に輝く飾り硝子を
夜露のようにそっとたたくのは私

私こそは
白絹のようなしぶきに身をつつみ
美しい星空を映した静かな湖を統べる
水の乙女

たち騒ぐ波は水の精
すべての流れは私の王宮への径みち
私の王宮は
火と土と風のはざま
湖底にかくされた秘密

聞いて、聞いて
私の父は榛はんの若木の枝で水を従えるのよ
姉さまたちは白い波で
水蓮やグラジオラスが咲きみだれる
緑の小島をやさしく包み
釣人のように枝を垂れた
柳じいさんをからかっているわ

そしてオンディーヌは指輪を差しだした
この私に彼女の夫となるべく
水の宮殿で湖の王となるべく

しかし私は
限りある命の乙女を
愛していることを告げた
オンディーヌは
恨みがましく涙を流したかと思うと
嘲笑を私に浴びせかけた
そして水のなかへと
帰っていった
オンディーヌのたてたしぶきが
青硝子に白い跡を残した

#クラシック
#音楽をそっと置く人
GRAVITY

Gaspard de la nuit, M. 55: I. Ondine

Maurice Ravel,Minoru Nojima

GRAVITY6
GRAVITY8