世界なんて消えてしまえばいいんだ!って思いながら食べる深夜のカップ焼きそばは、紅茶風味のチョコレートを食べながら飲むグアテマラ産のコーヒーの味に似せて作りましたと言いながらコースを紹介するシェフの様に、朝窓から差し込む光の眩しさと気怠さを感じさせながら噛みしめるガムの味を彼女の髪がなびくと同時に海辺のカモメは港に向かって飛び立つという朝の何気ない風景にふと我に帰りながらも歩き続けて擦り減った革靴はきっとあの人の恋人を思い浮かべながら奏でるチェロの音にも似た静かな夜の街を思いながら描かれた絵にも見えるとお爺さんが話している横で、運ばれてきた飲み物を挟みながら向き合う恋人同士の何気ない会話の中に潜む僅かなすれ違いは瞬く間に流れる時間の中でサウナに入って流す汗とテレビから流れ聞こえる音声にも聞こえてくるなと思いながら過ごす深夜に書く意味不明な文章の様だった。