心に大小様々な傷・影を抱いた人々が訪れる名も無き岬に佇む岬カフェ何か特別な事が起こることはなく、柔和で優しげな微笑みを浮かべる初老の女性店主が淹れてくれるうまいコーヒー(時々バナナアイス)、四季折々の自然、店主選曲の心によりそう名曲等に身を委ねながら店主と会話をする内に自然と心が晴れていく🌞ちょっと切なく、読後は心がじんわりと暖かくなるストーリーでした千葉県にモデルとなったカフェもあるようで、是非訪れてみたいと思う☕
地元凱旋パレード中の首相が暗殺される突如そんな大事件の犯人の濡れ衣をきせられた青年、青柳雅春の逃走劇680ページにも及ぶ大長編ながら、面白すぎて先へ先への思いがとまらず、平日のど真ん中に3時まで夜更かししてイッキ読みしてしまった😱感情移入しすぎたせいか、警察機構に対する憤り・不信感が現実にひきずってしまうほど没頭してしまった😅
引きこもりがちの高校生、林太郎くん祖父を亡くし、よりその傾向が強まる中表れるやたら高圧的な人語を操る猫のトラと共に、不思議な空間【本の迷宮】へと入っていくその奥で偏った本の愛し方をする迷宮の主と対峙する…読書とは、本とは何かを改めて教えてくれるし、偏っているとはいえ迷宮の主の本に対する考え方もまんざら間違っているとは言いきれず、考えさせられる1冊でした[照れる]
心に重荷を背負った【一香】と発達した嗅覚でそこらに溢れる匂いや人の体臭はおろか、体調や心の機微まで嗅ぎ分ける謎めいた調香師【朔】のお話し。会ったことない・行ったことないような人や場所でも文を読めば何となく頭で想像はできるが、嗅いだことのない匂いまで本文から香ってくるような、そんな不思議な雰囲気をまとった1冊でした。
Kindleにて最後の不可能トリック、作品を読んでいる【読者が犯人】と言うのがウリの本作これといって事件が起きず、よくわからない超能力の話や作中作のような私小説などが挟まり、なかなか物語に入り込めず、読了に時間を要した…( ˊᵕˋ ;)それがクライマックスを成立させる為のなっがい伏線ではあったし、前代未聞のトリックではあったが…読後の率直な感想は…『うん…確かに読者が犯人だね』と納得はしたが、驚きというか感動みたいなものは余り得られなかったなと言う印象です😅
王道のクローズド・サークル物であり、ミスリードや伏線回収、そしてラストへの展開が見事だった中村青司の館のように妙な仕掛けがない分、散りばめられたヒントも分かりやすく、かえってこちらの方が読みやすいのかもとも感じた……🤔自分はしっかりミスリードされたが、熟練の読書家の方にはライトな読み応えなのかもしれない
山奥にひっそり佇む洋館、吹き荒れる吹雪、切れる電話線、探偵役に補佐役王道な展開で逆に分かりやすいし、館シリーズより読み易いかもしれない上巻で召されるのは1人だけ下巻ではどんな事件が起き、どう着地していくのか…辻村深月先生が自身のペンネームの由来と語る深月さんの美しさを空想で描きながら後半へ続く
睦月から始まり師走で終わる12編の連作短編前作の舞台マーブルカフェの定休日に限定で開かれる抹茶カフェ、1杯の抹茶からご縁が繋がっていく意外な目線で描かれた章もありながら、読後のホンワカ・ほっこり感は青山先生ならでは!
2月の1冊目は映画化もされる話題になった作品必要以上に自分を卑下するスズキタゴサクの喋りには読んでて少しウンザリするほど😑🌀ただ話が進んで警視庁の捜査員との心理バトルはほんと見事!駆け引きがとにかく凄かった😳コロコロ視点が変わるので、多少読みづらくはあった😅類家くんが山田裕貴さんかぁ…カッコよすぎだなぁ……🤔タゴサク役は誰になるのかが楽しみ!
1月のまとめ今月は読書時間が多めにとれたので冊数ものびた!【運転者】は心に響いたし、【エミリの~】と【滅びの前の~】は記憶消してまっさらで読みたい作品となりました!【誰が勇者を~】もラノベだから…と敬遠してしまう方にも読んで欲しい名作でした[照れる]
加賀恭一郎シリーズ第11段誰からも慕われるカフェの女性オーナーが刺殺体で発見される事件を追う今作警視庁捜査一課に復帰した加賀の活躍が描かれると思ったら、主役は従兄弟の松宮前作まで加賀頼りでどこか頼りない印象を受けていたが、今作で立派な捜査官に成長していたまた別軸で松宮くんの出生に関わる物語も描かれる最終盤で回収されるタイトル【希望の糸】に旨が熱くなった
めっちゃくちゃ面白かった続きは気になるが、読み終わってしまいたくない…そんな感覚になりました江那くんと藤森さんの甘酸っぱい雰囲気にキュンキュンしたり信士と静香の夫婦漫才のようなやり取りに笑わせて貰ったり最後のLOCO目線の章では切なさや胸がグッと熱くなったりで涙腺が緩む様々な感情を味わえる、地球滅亡まで1ヶ月のお話滅びの前のシャングリラ(理想郷・桃源郷)…タイトルに深く納得😌
Prime Readingにて偶然乗り合わすタクシー不思議なことにその運転手は何も語っていない客の境遇について深く知っている客の任意の目的地へ連れていくのではなく、『運』の『転』換する場所へ連れていく『者』、それが仕事だと言うプライム特典で読めるにしては学びの多い作品だし、最近ついてないな…とか思いがちな人ほど刺さる内容です
十角館の殺人をドラマで観て、綾辻味を注入したくなった!プロローグから猟奇的な描写から始まり、いかにも不穏😣山深くに建つ洋館そこに住む秘密を抱えた一族【美しい】と形容される謎めいた少年の兄弟周囲で起こる不審な死これぞ綾辻ワールドって感じ!前作の【緋色の囁き】より今作の方がタイトルとの親和性が高く感じる結末でしたただやはり館の方がおもろいなーホラー味が強かった
舞台は(恐らく)千葉の内房の架空の漁師町、龍浦東京で傷付き、逃げるようにして龍浦の祖父の元へと転がり込んできた女性エミリのひと夏のお話最初はどこかぎこちない2人の暮らしが、昔気質で多くを語らず不器用ながら孫に都度助言めいたものを与えていく祖父、その祖父の作る料理、登場人物のくったくの無い笑顔や温かさに徐々にエミリの心が解きほぐされていく。出てくる料理がいちいち美味そうだし、夏に田舎に泊まりに行ったような、『ぼくのなつやすみ』のような感覚を味わえるし、本文に出てくるエミリへの助言もなんか刺さる表紙の絵の意味とこの表紙絵の描写が描かれており、全体を通じてハートウォーミングでエミリだけでなく読み手まで癒してくれた[ほっとする]
『誰が勇者を殺したか』続編最後まで手が止められず、夜更かししてまでイッキ読み…寝不足確定だけど面白かった!前作は魔王を倒した後の勇者パーティーの話だったが、今作はまだ魔王を倒す前の世界で、腕は確かだが金に汚いある冒険者パーティーが主人公でした。前作にくらべミステリー色は薄まったが、ゲームやアニメなどでは描かれない、いわばモブと言われるような人物に光をあてた話ってのも面白かったし、しっかり前作へと繋がっていく展開も胸アツだった。ちなみに前作読了ありきの内容なんで、今作から読むのはオススメしません🙅🏻♂️作者さんの望む本屋大賞はとれなかったかもしれませんが、充分名作だとオススメできる作品でした💮💯