2024年を振り返ってみると、まさに「忙しい」という言葉だけでは足りない1年でした。外交に内政に、ただ椅子に座っていただけと言われないよう、努力を続けましたが、世間の声はなかなか厳しいものでした。「聞く力」とは言いますが、どうやら皆さんの声は一方向ではなく、四方八方から飛んできて、どれに耳を傾けるべきか悩むばかりでした。結局、何を聞いて、何を聞かなかったことにされているのか、よくわからなくなってしまいましたね。外交では、世界を駆け巡りました。飛行機の中で過ごす時間が長く、ふと、「これは地球を救うために戦うヒーローか、ただの出張好きのおじさんか」という問いが脳裏をよぎることもありました。しかし、国際社会では「対話と協調」を重視し、日本が信頼される存在であることを示し続けたつもりです。もちろん、国内では「また海外か」という声も耳にしましたが、国内をじっくり見ていると、逆に「何もしていない」と言われてしまうのがこの仕事の難しさですね。内政では、経済政策をめぐる議論が絶えませんでした。「新しい資本主義」と言えば聞こえはいいですが、「結局、何が新しいのか?」と問われると、私も考え込むことがあります。ただ、過去の政策を少しずつアレンジしても、それが「新しい」と受け取られることを祈るのもまた政治の醍醐味でしょうか。増税の話題では、国民の皆さんからの愛ある(?)意見が多数寄せられました。「いつまで庶民を試すつもりだ」という批判には、思わず「まだ試していたことに気づかれたか」と苦笑いしました。そして、2024年の終わりには、支持率の低下という厳しい現実が待っていました。ここまで来ると、もはや支持率も季節の風物詩のようなものです。春には花粉症のように国民の不満が舞い、夏には台風のような批判が吹き荒れ、秋には紅葉とともに少しだけ穏やかな声が届き、冬には寒風が吹きつける。これもまた、政治家としての四季折々の景色なのかもしれません。振り返れば、「何もしていない」と言われつつ、たくさんのことをしました。そして、「たくさんやった」と主張すると、「何かしたっけ?」と言われる。そんな矛盾と共に生きた1年でした。それでも、この国の未来を信じて前に進むことが私の務め。来年もまた、「何もしていない」と言われながらも、しっかりと何かをしている振りを続けていきます。