妹は、ことあるごとに私を厨二病のガキと批判する。そういった批判に、いちいち反論などしない。意味がある反論ならするが、私にはその意味があるようには到底思えない。そのような指摘にも、議論自体にも。彼女は、かつて、人の心の悩みに向き合い、ともに考え、解決策を求めることを支援することを仕事としてきた人間だ。そのための専門知識、具体的な療法もしっかり学んできたはずだ。そういったことを修得し、苦しむ人々の話を聞き続けたのは、一体何のため、誰のためだったのか。彼女は、子どもができると、あっさりと仕事を辞めた。「我が子には自分と同じような寂しい思いをさせたくない」彼女は専業主婦となった。母への意趣返しのように思えた。時折、いのちの電話への批判記事が流れてくる。その中で、いのちの電話の素人相談員に話を聞いてもらうぐらいなら、プロのカウンセラーに相談した方が良いという意見を目にすることもある。自分の好きにしたらいい。私は、カウンセリングルームを開設している臨床心理士の有資格者のカウンセリングを自ら受けたこともある。臨床心理学の大学教授と仕事で関わったこともある。こういう言い方をしては身も蓋もないが、最終的には、人だから。「この人に相談をしてはいかがか」との具体的提言であれば、まだ共感しうるけれども。私の前述の言葉は、皮肉でも何でもない。妹も、仕事で対価を得ていたという意味では、プロのカウンセラーだった。#いのちの電話 #カウンセリング #カウンセラー #臨床心理士 #隣人愛