共感で繋がるSNS
人気
k(CV:五ェ門)

k(CV:五ェ門)

新聞の書籍広告が目に留まった。
2冊。

・井形慶子著「最後は住みたい町に暮らす 80代両親の家じまいと人生整理」
・本田葉子著「ワクワクする!67歳からのはじめての一人暮らし」

時代だと思った。
介護に関するエッセイであれば、昔から多くの作品が著されてきた。
しかし、今、そしてこれから切実になるのは、孤独問題だ。晩年をどのようにしてひとりで生き、そしてこの世を去っていくか。
この国では、今や、男女ともに、数人にひとりが未婚のまま生涯を終える。家族に看取られて最期を終えるということができぬ人々が、それだけいるということだ。そして、今後そのような人は、増え続ける。

冒頭に挙げた2冊の本は、たまたま今朝見つけただけで、自ら主体的に探して辿り着いたものではない。
しかし、ただの偶然だが、私が身近に感じる要素もあった。本の主題以外に。
井形(以下、敬称略)の方は、両親の生活の地が長崎。私の現在の生活の地に近い。
本田の方は、本田自身が選んだ新たな生活の地が小田原。私の移住先候補の一つ。
もっとも、井形の方は、夫婦(両親)健在。単身者と夫婦世帯とは、子がいないという意味では同じでも、私には全く別物に思える。精神的にも、具体的な生活にしても。また、登場人物が皆、非常に裕福な印象を受ける。金さえあれば解決することもある。金で解決できた話は、自らに置き換えてそのまま参考するのは難しい。
一方、本田が移り住んだのは公営住宅とのこと。その選択が最善かどうかはさておき、参考になるのはむしろこちらの方かもしれない。

先日、小田原の移住促進PR動画を見て、改めて気づいたことがあった。
動画の中で、主人公の若い夫婦は、自然の中で飛び石をジャンプして渡っていた。
私も、今ならば同じことができる。おそらく、まだ。
しかし、数年後、同じように、軽やかに川の中の飛び石を飛んで渡ることができるだろうか。
意識は若い時分と変わらずとも、体は確実に衰え、運動神経も鈍る。若者と同じことをやっては怪我のもとだ。
若さ故に憧れ、楽しめたものは、加齢に伴い、手放さねばならぬ。生活空間も、安全を第一として設計されたものにシフトせねば。

だからこそ、境遇の視点は大事。
自分の将来を考え、予測する上で、自身と同じ道を歩んだ先駆者の生き方から学べることは多い。

同時にもう一つ思う。
人生の時間は有限。
GRAVITY
GRAVITY2
関連検索ワード
おすすめのクリエーター