共感で繋がるSNS
人気
k(CV:五ェ門)

k(CV:五ェ門)

火傷は、治るまで一月要するようだ。そんなことだろうと予想はしていた。
ただ、しばらく湯船に浸かるのは控えよとのことで、シャワー使用を指示された。私の住まいのシャワーは、温度が上がらない。だから、最近ではほとんど使わなかった。今から気が重い。この極寒の中、どう乗り切ろう。
ガーゼは自分で購入してとのことで、医師からの指示どおりに買い求めようとしたが、要領を得なくて、話が通じない。半分の責任は私にあるのだろうが、こういうときに顧客に肩身の狭い思いをさせる店員には、良い印象は抱けない。
要は、自分側でリスクは取らないということだろう。責任問題にも繋がるから。相手の求めるとおりに売っておけば、そのかぎりで責任は生じない。もっとも、これが医薬品ということになれば、また話は別なのだろうけど。
ただし、このように自分が嫌な体験をしたときは、他山の石として自分の身の処し方に活かすことにしている。
いや、どうかな。ダークサイドに落ちているときであれば、人との関わりを避け、洞穴に潜り込むだけかもしれない。

この部分だけで見れば、以前の痔瘻治療で世話になった医院と薬局の人々は、まだ話が通じたな。人と対話をしているという気がした。当時はそれが普通のことだと思ったけれども、こんな体験をすると、当たり前のことではなかったのだと再認識する。
なんでガーゼひとつ買うだけなのに、こんなにしんどい思いをせねばならないのか、本当に理解に苦しむ。


前の勤務先にいた時、何人もの涙を見てきた。
夜中、ひとりでPCとにらめっこをする隣の島の職員。
仕事を切り上げて帰る前に、声をかける。お疲れ様と。
その後は、自分の同じ係の同僚や上司には言えないでいた弱音などを聞くことになる。
そうやって、終電を逃したことが何度もあった。

私は、他人の話を途中で終わらせることが滅多にない。
それは、必ずしも良いことではない。
嫌な言い方をすれば、私が良いように使われているだけだ。
一方的な自己犠牲は、美徳ではない。
私が、ひとりでいる理由のひとつでもある。きっと。
良いように利用されたくないからと。

その一方で、私もまた、”甘えられる”相手を求めているのだ。
それを自覚しているからこそ、他人とあえて距離を取る。

昔、カウンセリングを受けた際、自分は周囲の食い物にされるタイプとカウンセラーに答えた。
私はヤマアラシだ。
GRAVITY
GRAVITY2
関連検索ワード
おすすめのクリエーター