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マンションのような大きな公営住宅に住むことになった。玄関の前には、ロータリーのようなものがあり、その中央には、円形の花壇があった。入口に入るまでの道のりには、自転車を停めるラックが並んでおり、有料の部分と無料の部分に分かれていた。なぜ無料の部分があるのに有料のものもあるのだろうかと不思議に思ったが、マンションからの距離が近いとか、ラックにロックがかかるようになっていて盗まれにくいとかあるのだろうか。
建物の中に入ると、どうやら住むことが決まっていたというよりは、これから内見をする段階だったようで、部屋の鍵を開けて、中を物色した。
白い無機質な壁とフローリングの床。正面には全面に広がる大きな窓があった。
まだ、許可されていない空間であることを理解しながらも、窓から差し込む夕日で部屋がいい感じに照らされながら暗くなっていく感覚につられて、部屋に備え付けられていたベッドに寝転ぶ。起きなきゃ、起きなきゃと思いながらそのまましばらく横になっていた。
公営住宅には主に20-30代の若い世代が住んでいるようで、一階のロビーのような空間の掲示板には、スポーツのクラブの宣伝チラシが沢山貼られていた。どうやら、外にはグラウンド、中には体育館があるらしい。
また、グラウンドの他に車を練習する教習所のようなものもあって、何台か練習用の車が並んでいた。どれも軽や普通車というよりは大型車が多かった。家族層も多い住宅だからなのだろうか。というより、車を練習できる共用設備ってなんだとツッコミそうになったが。


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