リチャード・カーティス監督『about Time』タイムトラベルコメディ。タイムトラベルに目覚めた主人公ティムは、幸せになるため繰り返し時を遡る。前半は恋愛や仕事に焦点を当て、後半は人の生死を左右する事態まで拡大していく。「幸せになるために能力を使え」と言った父親の呼びかけに、ティムが最後に出す答え「もはや能力は使う必要なく、毎日を幸せに生きていく」はシンプルながら痛快。父親との決別、母親と同名の彼女メアリーと結婚する等神話的オイディプスコンプレックスもテーマ。父親との過去より、妻との現在を決断して父越えを果たす。お気に入りのシーンは最後のタイムトラベル。父子で遊ぶ海辺の場面。若々しい父と少年のティムがはしゃぐ姿に、父とキャッチボールをする自らの少年時代を重ねて涙腺崩壊した…#映画