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松浦寿輝は大正期私小説のように、
じめじめした内省からはじまって
宝石みたいな俗謡詩を参照しながら
気づくと、とても透明で綺麗な
それでいて青ざめた美しさのある
世界が形成されて、それを映画のような
大スペクタクルを通して解体する
まるで赤子の手つきで、
慎重に積み上げられた砂上の王宮を
切り崩すようにして。気づくと
溶け落ちた雪のようにワンピースさえ
その美観が手元に残らないことに気づく。
谷崎とカイジを結んだりもする。
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たくましい人

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中井久夫のトラウマ研究は、フロイトの言っている内容について、フロイト大義派と呼ばれる世界的研究者や臨床家に先駆けて、正確な理解に基づいていたと言われる。
そして、彼の著作はその研究だけに留まらず、文学や哲学理解の深さ、現代ギリシャ詩の世界的詩人たち、カヴァフィスやリッツォスなど、そしてヴァレリーの翻訳など多彩な功績がある。
詩人の松浦寿輝も指摘するように、中井久夫の文章表現は、日本語の表現として非常に味わい深いものがあり、味読する楽しみは読書家でなくとも感じられるとこだと思う。
彼の対談や彼を知る臨床家や知識人によるエピソードなども面白い。
彼の臨床における気づきや鋭い洞察は、並外れた知性以上に、患者と触れ合う中で刻一刻と育まれるテクスト分析によるものだといえるだろう。
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たくましい人

たくましい人

中井久夫のトラウマ研究は、フロイトの言っている内容について、フロイト大義派と呼ばれる現在世界で活躍している研究者や臨床家に先駆けて、正確な理解に基づいていたと言われる。
そして、彼の著作はその研究だけに留まらず、文学や哲学理解の深さ、現代ギリシャ詩の世界的な詩人たち、カヴァフィスやセフェリス、リッツォスなど、そして彼のライフワークともいえる、フランスの詩人ポール・ヴァレリーの翻訳など多彩な功績がある。
詩人の松浦寿輝も指摘するように、中井久夫の文章表現は、日本語の表現として非常に味わい深いものがあり、味読する楽しみは読書家でなくとも感じられるところだと思う。
彼の対談や彼を知る臨床家や知識人によるエピソードなども面白い。
彼の臨床における気づきや鋭い洞察は、並外れた知性以上に、患者と触れ合う中で刻一刻と育まれるテクスト分析によるものだといえるだろう。

精神科医の神田橋條治は次のように言ってるそうだ。

「中井先生はウルトラマンである」と思う。超人とかスーパーマンとかの意ではない。光の国からぼくらのために、ぼくらの世界に来てくれた、超常的現象ではないかと空想してしまう。目前にしてさえ信じられないほどの知性と感性の冴えは、どのような文化領域にも光をもたらしうるほどのものである。」

ーー詩人の松浦寿輝も次のように言っている。

「わたしは今の高校生と大学生に、中井久夫の文章を読むことを勧めたい。〔・・・〕日本語の「風味絶佳」とは何かということを若いうちに自分の身体で体験することは重要だ。〔・・・〕ぜひ中井久夫を読んでほしい。現代日本語の書き言葉がそれでもなお辛うじて保っている品格は、カヴァフィスやヴァレリーの翻訳を含む中井久夫の文業に多くを負っているからである。
(松浦寿輝『クロニクル』2007年)
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たくましい人

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《ぼくはいやだな ことばを捏ねるのも曲げるのも

 ぼくのやりかたはこうだ ただ削って

 削って削って 削られるだけ削って

 のこったものをさらに削る

 それでもなお何かのこるものがあり

 結局何ものこらないこともある

 その「何か」 その「何も」

 ぼくの詩はそれだ と》

 ( 松浦寿輝「friends」から)


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たくましい人

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そうだったんだ。詩人の松浦寿輝が言っていた。「自分が言葉で人とうまくつながれない感覚だったと思う」

そうか。人とうまくつながれないんじゃなくて、言葉でうまくつながれないんだなあ。
それはきっと言葉に対する感覚、選ぶこと、運ぶこと、持ち歩く言葉が少し他人と違うんだと思った。
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