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マサヤス龍之介

マサヤス龍之介

シティポップ大全  # 8

☆故 村田和人 . 2

しかし、デモテープを聴いた山下達郎は村田和人を高く評価しており、「もし、このシンガーが世に出なかったら「電話しても」は自分で歌おう」と思ったほど惚れ込んだのだった。
結局村田は大学卒業を機に、ヤマハに入社して四年ほど営業でお茶を濁していたが、バンドデビューへの意欲断ち難く、バンド「ALMOND ROCCA」を再結成して再びデビューを模索する。
ライブで再びRCAのディレクターの目に留まりこのときはすんなりと山下と繋がり、再会する。
その時に山下から…自分で歌おうとしていた!という話を聞かされたが、「出てきたのなら自分で歌いなさい」と言われたがデビューに当たり当然山下がプロデュースするものと思われたが、ディレクターは山下イディオムの村田に山下をぶつけたら単に焼き直しに終わるから、と言うことから村田の好きなアレンジャーを立て、A面を鈴木茂、B面は井上鑑に依頼することにした。
ディレクターからアルバムの進行状況を聞いた山下は試聴してみたが、村田に「村田君はこれで本当に満足してるの?」と訊いた。
村田は曲によってはこれでいいのかな?って思うものがある、と正直に言ったら「じゃあ、気に入ってない曲を、僕がやる。」と言い♫電話しても はそんな経緯から鈴木茂Ver. と山下Ver.の二つが存在することになってしまった。
1982年6月にデビューアルバム「また明日」がリリースされる。
1984年には3作目となる「My Crew」がリリース。
このアルバムはシティポップが語られる時、必ず取り上げられるアルバムである。
村田が他人に提供した曲を中心にアレンジ迄こなしたセルフカバー集としてファンの間では人気が高い。
これを聴くと既に村田は山下に頼らずとも自分で編曲できるだけの力が備わっていることが感じとれる。
♫Summer Vacation は最初川島なお美Voc.で録音されたが村田は詞も編曲も大幅に変えて竹内まりやとのデュエットがファンのみならず話題になった。尚、この曲には山下達郎と竹内まりやのデュエットVer.と言う貴重な音源も存在してユーチューブで聴くことができる。

つづく…。

GRAVITY

電話しても - Demo Version; 2006 Remaster

Kazuhito Murata

GRAVITY
GRAVITY28
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