2009年公開の『クレヨンしんちゃん オタケべ!カスカベ野生王国』。監督はしぎのあきら。行き過ぎたECOへの社会風刺的超おばかSFアクション。劇場版暗黒期と言われている不発が連続していた時代の掘り出し物。みさえとの母子愛ばかりが語られがちだが(もちろん製作側もそこを1番見せたいのだが)、注目すべきは始終単独行動をする異質のヒロイン、ビクトリア(声:ゴットゥーザ様)の存在である。全身ブランド品で身を包み、手榴弾や無反動砲を容易に扱い、ピンクのキャデラックやハーレーダビッドソンのサイドカーも乗りこなす。ここまで助っ人キャラを掘り下げて描写しておきながら、実は何もしんのすけ達を助けていない。しんのすけたちは動物化したスキルを使い、常に自己解決していく。ここでは書ききれないがこの作品では、ボケの手数、丁寧な伏線回収、光と影の演出と見所が尽きない。山寺宏一演じる四膳守や、ララガーデン春日部を忠実に描いたババガーデン春日部、しんのすけがお宝にしてるアクション仮面シャンプーの行末にも注目して欲しい。好きなタイトル暫定4位。#映画 #本日の映画 #アニメ映画 #クレヨンしんちゃん #静谷伊佐夫