『クレイヴン・ザ・ハンター』(その①)★★★★★★☆SSU(ソニー・スパイダーマン・ユニバース)最後の作品。突如発表されたこの情報は、あまり我々を驚かせはしなかった。『ヴェノム』から始まったこのユニバースは、『ヴェノム:ザ・ラストダンス』の項でも触れているが、興行成績・批評共にあまり芳しくなく、いずれはこうなるだろうという予感めいたものは、誰もが感じていたのではないだろうか。MARVEL屈指の人気キャラであるスパイダーマンの映像化権利を持つソニー。彼らとスパイダーマンの歴史は、多岐に渡る。サム・ライミ版の『スパイダーマン』初期三部作。トビー・マグワイア主演のこのシリーズは大成功を収めた。しかしサム・ライミに4作目を作る意思がなく、シリーズはリブートという形で『アメイジング・スパイダーマン』へと継承。主演はアンドリュー・ガーフィールド。しかしこのシリーズが興行的に失敗し、2作目で打ち切られる。これを尻目に、本家MARVELは『アイアンマン』から始まるMCU展開で大成功を収め、それに追随する形でMCU版スパイダーマンが誕生する。トム・ホランド主演のこのシリーズはMCUの後ろ盾も大いに影響し、『アベンジャーズ インフィニティウォー』『アベンジャーズ エンドゲーム』に前後する形で『ホームカミング』『ファー・フロム・ホーム』が製作され大成功を収める。この成功で、ソニーは調子に乗る。この流れに乗ればMCUの力など借りずとも、3作目も売れると確信し、スパイダーマンはMCU離脱の方向へ。しかしこの動きを、トム・ホランド本人が深く憂慮し、ソニー上層部へ直談判。それが功を奏し、晴れてMCU離脱は回避、その結果として、3作目『ノー・ウェイ・ホーム』は空前の大ヒットとなる。しかしソニーの勘違いは、まだ収まっていなかった。『エンドゲーム』に先んじてSSUは既に稼働しており、その第1弾である『ヴェノム』はスマッシュヒットを放つ。(その②へ続く)#映画 #小さな幸せ #MARVEL