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るの

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2024/08/21

高橋ゆみ美容クリニックのエレベーターがあった。そのビルの全てのフロアがそのクリニックだった。美容整形で人気の女医がいた。
彼女は先日亡くなったらしく、教祖的な人気を誇っていたからか、美大生の男の子が面白がってそのビルに入ろうとしていた。「このビル入れるんですか」と私が尋ねると「大丈夫だと思いますよ。一緒に行きますか」と誘ってくれたので私も楽しそうに思ってついていくことにした。

エレベーターのドアが開くと、暗くて照明機器で装飾された沢山の受付カウンターが目の前にあった。私たちは明らかに場違いだったのでうろたえてしまって、するとやはりクリニックの人がこちらにきてしまった。

美大生の男の子が「亡くなったと聞いて、最後にご挨拶したくて」と咄嗟に信者のフリをした。
するとクリニックの婦人は私たちにどんな紅茶がいいか尋ねながら部屋に通してくれた。

私は彼女としばらく話した。
彼女が整形すると、鼻が紅茶のポットの先になった。私にはその良さがわからなかった。するとその女医は私にそれがなぜ美しいか説明してくれた。彼女の鼻もよく見ると緑色の紅茶のポットの先であった。たしかに紅茶のポットの先と、そのポットの先に合わせて小さく整形した口は品があるように思えた。

帰りしなお手洗いに行きたくなった。
お手洗いに入ると、便器が広い部屋に色々なトイレが沢山並んでいた。壁はなく、一つ一つ微妙にデザインが違って、便座には便座に沿って円形に水が流れ続けていた。
「これだからパチンコ屋のお手洗いは苦手なんだよね」と思いながらどれがマシか選ぼうとして、すると中学生の頃のイジメ女子の雰囲気と突拍子もなく印象を一つにした。
GRAVITY
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