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あい
#雨天決行
#創作小説
#質問をしたら誰かが答えてくれるタグ




光音
〈自己紹介〉
📘光音
📘ダイガクセイ
📘小説・趣味垢
〈ひとこと〉
頑張って生きてます✌️元文芸部&元演劇部で小説や台本、ちょっとした文章を書くのが好きです。基本低浮上にはなってしまいますが、よろしければ覗いてみてください📘
#自己紹介 #小説 #創作小説 #学生 #ひとりごとのようなもの


みおこんぼ
過去投稿引用仕方がわからなかった〜[目が回る]
そもそも、そんな機能あるのかしら…。
スクショですみません💦
これから載せる話がこれの続編だったの[ほほえむ]
#友人Kシリーズ
#創作小説
#ほぼ実話
#長文注意



彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY19
地上800メートルでみる夢
世界一高い建物と言われたブルジュ・ハリファ
高さは829.9メートル
しかし、既にこれを上回る高さの建物を同都市で建築中とのこと
世界一と羨望の眼差しを向けられても、
すぐに追い越そうとするものは現れ、
抜かれ、
それでも人は夢を見る
それでも諦められないものがある
あの高さから見る夢の先に待ち受けるものはなんだろうか
そんな偉大なことをぼんやりと
平凡な教室の席で一人窓を眺める
“私”の戯言
*〜*〜*〜*〜
寒い!!!
ほんと寒い!!!
雪は降らなくても寒いって、損した気分!!!
みんな、風邪ひかないようにね[大泣き]
#物書き
#創作小説
#GRAVITY小説部
#創作小説

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY12
桃源郷風ヨーグルト
祖母が時折はなすこと
「あの三つ目の信号を右に曲がると、
豆腐屋があって、
その脇道の室外機の上に猫がいる
いない日はだめ
あと、マダラの猫もだめ、
三毛猫が正解
そこの猫に丁寧に挨拶をして、
桃源郷へ行かせてくださいと頼むの
そうすると、
機嫌さえよければ案内してくれる
でも猫はきまぐれだから、
本当の桃源郷には案内してくれない
それでももう一度、あそこに行けたなら
あの真っ白で甘い絨毯に……」
不思議なことを言うなあと思った
豆腐屋なんかみたこともない
ただ祖母が嘘をついているようにもみえないのだ
これは僕の、
祖母への恩返しの旅路の物語であるーー
*〜*〜*〜*〜
はい!勢い大事です!!
ほんと、一緒に参加してくれるお友達に感謝[大泣き]
言い出しっぺ、一人だったら完全にめげてました💦
たくさんの人の色んな発想見れてほんと、楽しませていただいております!
ありがとうございます[照れる]
#物書き
#GRAVITY小説部
#創作小説
#彼方創作倉庫

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY4
死街灯
また一つ街灯の灯りがともった。
今日の灯りは温かい色だ。
私はこの街灯の番人
あなたたちが思うよりずっと長くここでこの灯りを見てきた。
きっとこの灯りの持ち主は温かい心のまま命の幕を下ろしたのでしょう
私の仕事はその灯りを見守り、
その生に目を向け、
敬意を払い、
手向けの花を添えること。
街灯は、誰かが終わりを迎える度に灯る
一つ一つが違う色
大抵の場合は寒色か暖色に分類される
今日もいつものように街灯を見守ると、
みたことのない色の灯りがそこに灯った
この灯りは一体……
*〜*〜*〜*〜*〜
なんかファンタジー短編集な気がする
今日は夕方から用事があるので、
早めに投稿!!
あと、早めに投稿しないと、
ハードル上がりそう💦
いや、嬉しいことなのです、
それだけみなさんご参加いただいておりますので
ほんとありがたい!!
ちなみこれまで、
私の投稿のコメ欄にてご参加くださってる方や、
友達限定公開で素晴らしいプロット組み立てくださってる方や、
ハッシュタグつけてないでご参加くださる方もいらっしゃったりします
同じ題材でここまで感じるものが違うってほんと面白いですね✨✨
楽しませてくださって本当にありがとうございます✨
是非とも、途中からでもどこからでも、
一つだけでも好きなように
ご参加くださいませ^ ^
鳥さんマークのSNSにてフリー配布してくださったアカウントの方に敬意を……[照れる]
#物書き
#GRAVITY小説部
#創作小説
#彼方創作倉庫

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY3
倖せシュガーポット
他人の幸せなんて考えられない。
飢えを凌ぐために誰かが捨てた腐った野菜を食べ、雨の日は泥水を飲み、生きることにいつでも必死。
彼女に出会ったのは月夜の晩。
庭のテラスで優雅にお茶をしていたのだ。
ティーカップに月を浮かべて、砂糖を1さじ、そして仕上げにティースプーンで3回まわす。
それだけで人を倖せにできるのだと。
それが自分のことでさえ幸せにできない私に教えてくれたおまじない。
*〜*〜*〜*〜*〜
これ、考えるにあたり、
幸せと倖せの違いについて考えました
このお題って敢えて倖せになってるから、
それ、理解しなきゃなと思って[照れる]
倖せは人偏がついてるから、
人が寄り添う、
もしくはご縁があったうえの
しあわせなのかな?
なんて、
そんなこと考えながらのあらすじです[ほっとする]
着々と挑戦者増えていて嬉しく思います
鳥さんマークの某SNSにてフリー提供してくれた方(画像にアカウント明記あり)に感謝を[照れる]
コメント欄にてお題添付します!
今からでもみなさん一緒にチャレンジ楽しみましょう[ウインク]
#物書き
#GRAVITY小説部
#創作小説
#彼方創作倉庫

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY1
お題:ヤギの涙
あいつが表情を変えるところを、
僕は見たことがない
算数の難しい問題が解けた時
みんなが笑っている教室の中
飼育しているウサギが死んだとき
あいつの家族がバカにされたとき
一通の手紙を握って立ちすくむ彼を見かけた
やはりいつもの無表情
だけど握りしめた手はどこか震えて、
じっとその封筒をぼんやり眺めていた
そして、あいつは読まずにそのまま破いてゴミ箱へ捨てていた
僕はバレないようにあいつの後を追った
その先で、あいつ……八木が、涙を流していた
あの涙はなんだったのだろうか
*〜*〜*〜
みんなにやってほしいので、
初日は早めに投稿しました[ほっとする]
私はヤギがカタカナでしたので、
動物ではなく人にしました
そして、ヤギといえば手紙でしょ?という
安易な発想です[穏やか]
こんな感じでみなさんも、
あらすじや、読んだつもりの感想文書いていきましょう✨✨
一緒に挑戦してくれる方、
上記ハッシュタグをお願いします🙏
お題はコメント欄に貼り付けます[ほっとする]
#物書き
#GRAVITY小説部
#創作小説
#彼方創作倉庫 ←🆕✨✨

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY6
ローンヴァンパイア
古の時代、恐れられていたヴァンパイア
昨今は血を求めても、セキュリティが厳しく、人間たちに忍び寄ることすらできない
そんなヴァンパイアの救済機関として、
輸血の血を分けてもらえる政府の秘密裏組織ができあがった
そこで働く人々と訪れるヴァンパイアたちのコメディ短編集
*〜*〜*〜*〜*〜
今日も時間がなさそうなので取り急ぎ💦
あとから参加してくださってる方もいらっしゃいます✨✨
ほんとありがとうございます!!
みなさんのそれぞれの発想を
拝見することができてとても楽しいです[照れる]
#物書き
#GRAVITY小説部
#創作小説
#彼方創作倉庫

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY27
おにのたまご
ぼくはずっと強くなりたかった
いつも泣いてばかりの自分に嘆き、
助ける力もないことに嫌気がさす
こんな自分に別れを告げよう
意を決してある人のところへ弟子入りを試みる
その先で教えを承った
1.己の弱さを知れ
2.強く見せろ
3.己の武器を知れ
4.努力を他者にみせるべからず
5.優しさと甘えを履き違えるべからず
6.叩いた手の痛みを知れ
これが鬼の掟だという
どんな教訓が込められているのだろうか……
*〜*〜*〜*〜
烏龍茶しか飲んでないけど、
飲み会のあとはつかれるね💦
あたままわんない
ねむい
むりぃーーー
今日の送別会でなんかいい話きいたから、
久しぶりに彼方日常備忘録あとでかけたらかきます
#物書き
#創作小説
#GRAVITY小説部
#彼方創作倉庫

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY11
小悪党はじめました
ヒーローギルドのエースである主人公が、
誤って悪役として転生してしまった
しかもただの悪役ではなく、
取り巻きの方
普段のヒーローとしての行いに反することであるが、
与えられた役割を必死でこなさなければという正義感からの葛藤もあり
悩みつつも小悪党業務を遂行していく
*〜*〜*〜*〜
こんな漫画ありそうだな(^◇^;)
さて、今夜、
朗読会るぴなす💠にて
太宰治作 新ハムレット 後編の公演あります
お時間ある方は是非ともお越しくださいませ[照れる]
#物書き
#GRAVITY小説部
#創作小説
#彼方創作倉庫

彼方@休眠中
12月1日から
#架空読書challenge
を一緒にやってくれる方を募ります🙌✨✨
これは、お題に合わせて、
架空の本を想像して、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
これはめげそうなので一緒にやりましょ!!
ちなみお友達一人勧誘成功済み✨✨
タグ付けて、
12/1〜みんなが同じお題でどんな想像するかとっても気になるので、
ぜひ、やりましょう✨✨
コメント欄に
フリーと伺ったお題画像を貼らせていただきます[ほっとする]
制作者さんの某鳥さんSNSのアカウントも入ってますので、
そちらの方からいただきました🙌
#物書き
#GRAVITY小説部
#創作小説

tk
お題を与えて文章を生成すると、いい感じに文章を紡いでくれるようになりました
こんな機能、当時欲しかったなー[泣き笑い]
#ChatGPT #創作小説

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY26
非公式魔王飯
魔王たるもの威厳を保たねばならない
しかし、この魔王、実は美食家であった
特に見た目を重視し、
ファンシーなお菓子も大好物
これも重役家臣しか知らない秘密
隙あらば、自分で料理したり、
映える写真を撮って自分で楽しみ
魔王城では家臣たちとの攻防を繰り広げる毎日
そんなある日、何気なく見たSNSで紛れもなく自分が作った料理やスイーツが他人の手により投稿されていた
怒り狂う魔王
今こそその力を示すとき
しかし、自分のものだとは言えない
魔界に平和は訪れるのか!!
ドタバタギャグコメディー
*〜*〜*〜*〜
だんだん落ちるクオリティー……
かと、思いきや、最初からクオリティーなんかなかったわ[泣き笑い]
今日は取り急ぎこれですみません💦
コメントはまた順番に返します💦
ごめんなさい🙏
#物書き
#創作小説
#GRAVITY小説部
#彼方創作倉庫

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY25
瑠璃蛍を燈して
瑠璃色は平安時代初期より気高い色とされている
そんな色で光る不思議な蛍をみたことはないだろうか
そんな蛍がいるとすればもしかしたら、
いつかの儚い記憶を辿る、
死者の仮初の姿なのかもしれない
ほら、みえましたでしょうか
それなら、
あの1匹の声に耳を澄ませてーー
*〜*〜*〜*〜*〜
余談ですが
平家に敗れた源頼政が亡霊になり蛍となって戦うという諸説もあるらしいです
蛍の意味合いは、いろいろあるみたいですが、
記憶・思い出と死者・霊魂を採用させていただきました
また、瑠璃色に関しては高貴なイメージが定着してるようです
あと5日!!
一緒に駆け抜けてくれたお友達に感謝✨✨
がんばろ!!
そして、読んでくれてる方で
少しでもこのタグで
それぞれの発想の違いを
楽しんでくれてる人がいたら幸いです[照れる]
#物書き
#創作小説
#GRAVITY小説部
#彼方創作倉庫

彼方@休眠中
※このチャレンジはお題にある架空の本のタイトルから物語を想像し、
あらすじ、もしくは感想文を書くチャレンジです
DAY5
はしにかかったバク
白と黒の食い物、
こいつを食べてくれと人間共に
いつもいつも差し出され、
仕方ないから食ってやる
そんな日々の繰り返し
そんなある日、橋をみかけた。
あの綺麗なものはなんだろう?
七色の光のもとへと歩き出した
生まれて初めて自分の意思で歩く道
不思議と気分は前向きだった
不安なんて何もない
近づきたい思いと、
足取りは何故か反比例
気付くと足がそこから抜けなくなった
*〜*〜*〜*〜
夢を食べる獏のはなしです
今日は時間ないので💦すみません💦
みなさんご参加ありがとうございます!!
読みにあとでいきます!!
これからご参加される方も
ぜひぜひーー
では!
#物書き
#GRAVITY小説部
#創作小説
#彼方創作倉庫
新着

茉莉(まつり)
君を見かけた……
それだけ
ううん
そんな気がしただけ
だって君は
私の近くにはいないんだから
私とは違う社会の中で
生きてる君は
ホントの名前も
ホントの姿も
ホントの声も知らない
ここに
居るのに居ないのね
どうして?
どうして同じ場所に
産まれなかったんだろう
どうして同じ時間軸に
産まれなかったんだろう
君と同じ場所で同じ時間に
傍にいられたら
……ん、んーん
きっと私たち
たとえ出会っていたとしても
心は通わなかったよね
こんな形だから出会って
こんな形だから惹かれて
こんな形の
切ない想いもしなかった
君を想うこの気持ちは
嘘じゃないのに
君を想うことは許されない
遠い遠いひと
逢いに行くのは
怖いんだ
きっと君は私を……
ホントの私を
好きにはならないだろうから

りょちん♂
第7話 ”遺恨” (後編)
「マサル...。」
その手は、小刻みに震えている。振り返ると、お父の姿がそこにはあった。だが、俯いていて顔がよく見えない。
お父はどんな時も強く、逞しい人だった。弱さを認めず、自分にも、他人にも厳しかった。優しく接して貰ったことなんて、一度たりともない。いや、恐らく、厳しくすることがお父なりの優しさだったのだろう。そういう人だ。
「ふぅ」とひと息吐いて、お父は顔を上げた。
口をつぐみ、眉をひそめ、じっとこちらを見つめている。
こんなお父の表情は初めてだった。
そしてお父は、つぐんでいた口を開き、少し息を吸い、こう言った。
「.......行ってきなさい。」
その言葉を聞き、ひどい無力感に苛まれた。
そうだ。この人はこういう人だった。
オレは、「はい...。」と返事をすると、玄関の方へ振り返り、戸口に手をかける。
より一層視界は狭まり、耳鳴りが強くなる。
屋内と外を隔てていた一枚の板が、カラカラと音を立てながら少しずつ開かれてゆく。
戸の隙間から、うっすら冷たい空気が流れ込む。
野犬の死臭が、鼻を刺す
戸が全て開かれると、目の前には”アイツ”がいた。
身なりの整った好青年が、目を細めて不気味に口角を上げている。
青年は、肩に提げたカバンから赤い封筒を取り出し、言葉を添えて差し出した。
「お......と...ご......ま...」
強い耳鳴りのせいで、よく聞き取れない。
視界の端の濁りが、全体を侵食した。
#創作小説

りょちん♂
第5話(後編)
目を拭い居間に入ると、卓には朝食が並んでいた。
味噌汁に蒸かし芋、お茶碗に盛られた少量の玄米飯。
”贅沢は敵”というが、まさにこれを体現したような食事だ。
食材は質素、だがしかし母の料理には変わらない。
手を合わせ、「いただきます。」と言い、左手を茶碗に添えた。すると、とんでもない声量に空気が揺れた。
「マサル!!」
お父の声だ。
起き抜けにキヨシが、笑いを堪えて走り去ってっ行ったのを見て、何となくこの展開になることは察知していた。
「俺はお前をそんな軟弱な男に育てた覚えは無い!
日本男児ならば、涙を流すんじゃない!」
お父はそう言い放つと、食卓に座っていたオレの胸ぐらを引っ張った。
「歯ぁ食いしばれ。」
お父が鬼の形相で、オレの顔を睨む。拳が強く握り込まれ、大きく振りかざされたその時、母が止めに入った。
「やめてください!マサルは今が大切な時なんです。あなたも分かっているでしょう?」
大切な時...?どういうことだろう。
「だからこそだ!男ならば、そして俺の子ならば、強くあらなければならない。涙なんぞを流す軟弱な男では、この先が思いやられるだけだ!」
お父の言うことはもっともだ。オレはいつだって殴られる覚悟は出来ている。
お父はあらためて、拳を振りかざす。
オレは歯を食いしばり、目を瞑った。
「あなたはそれでいいんですか!?」
母の強い声が響いた。
お父はその声に怯んだのか、胸ぐらを掴んでいた手は緩み、拳はゆっくりと降ろされてゆく。
しばしの沈黙が流れる。
しかしそれも、すぐに打ち消されてしまう。
「うわぁぁぁん」
14歳の長女のチヨが、泣きじゃくる5歳の次女サチコの手を引いて、居間に現れた。
「みんな、どうしたの?」とチヨが問いかけるも、誰も何も答えられずにいた。お父はなんとも言えない表情のまま食卓につき、今朝の新聞を開いた。弟のキヨシは、なんだかバツが悪そうな顔をして背を丸めている。
「ごめんなさい、なんでもないわよ!」
母は何事も無かったかのように、食器を並べ始めた。
ふと、お父の方に目をやると、その手は震えていた。
#創作小説

りょちん♂
第5話(前編)
「...い......ん!」
だめだ、シゲル、行ってはいけない...!
「に...ちゃ...!にいちゃん!」
突然の呼びかけにより、目が開いた。
再び閉じようとする瞼に抗いながら、意識を整理する。
何だかとても恐ろしい夢を見ていたような...。
上体を起こし、両腕を頭上に伸ばして、「ほぁあ」と声を漏らしながら欠伸をする。
暑い、喉が渇いた。どうやら寝ている間に、相当な量の汗をかいてしまっていたらしい。寝巻きがぐっしょりしている。
「にいちゃん、今日も寝坊かよ!おかーちゃんが、朝ごはん出来たから早く起きろってさ!」
朝からけたたましいコイツは、弟の飯田キヨシ。我が家の次男坊で、今年で10歳になる。
「そんなことよりさ、ぷぷっ」
ん?
「にいちゃん、21にもなって、かっこわりーんだぁ!」
キヨシはそう言い放つと、吹き出した口を両手で抑え、駆け足で居間へ向かっていった。
なんのことだろう?
キヨシの言葉を不思議に思い、手のひらで口を覆った。
すると、指先に、僅かな水気を感じた。
触るまで気づかなかった。
頬を伝い、涙がこぼれ落ちていた。
#創作小説

茉莉(まつり)
「嘲笑うのは」
⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰ ⋱⋰
『ごめんなんていらないから
私のことは忘れて
もう何も陰でいわないで』
彼女は
そう言って
私に詰め寄った
分かってる
なぜこんなふうに
冷たく言われるのかも
分かってる
なぜこんなふうに
言わせてしまったのかも
後悔なんて
どこかへ行ってしまってた
誰かが言ったから
『最初に好きになったのは
貴女の方だったのにね』
引き金なんて
ホントは重くないのね
ヤケになれば
ほんの数秒で引ける
私の言葉は
暴発した銃弾だった
結局傷付いたのは
私の方
私はいつだって
自分勝手だったから
彼女を大事な人と
引き裂いたのも、私
ただ
それが正解だと思ってた
彼女がここに、
私のもとに来たのは
今の私を
嘲笑うためだ
私にだって大事だった
最初は私が友達だったんだから
なのに
隠してた弱さを知られた
暴走した言葉を聞かれた
私は…
私の中の悪意に
心を預けてしまった
もう
時は戻らないし
もう
あの人の心が
私に向くこともない
取り返しがつかない
とはこういうことなのね
あの人は
きっと彼女の元には
戻るのだろう
『ごめんなんて言うはずないわ
私のごめんなんて
嘘にしか聞こえないでしょ』
そう答えたら
彼女は嘲笑う顔ではなく
痛そうな苦笑いを浮かべていた
その顔を見て
なぜだか
彼女と友達になった時の
きっかけを思い出して
私は自分を
嘲笑った

りょちん♂
第4話(後編)
「シゲル。」
強くて逞しい、女性の声だった。シゲルの母親だ。
”アイツ”に相対する前に、母親が呼び止めたのだ。
本当に良かった。オレはほっとして、モヤのかかった手で胸を撫で下ろす。
しかし、その安堵も束の間であった。
「シゲル、おかあちゃんは嬉しいよ。これでウチも、肩身の狭い思いをしなくて済む。行ってらっしゃい。」
シゲルの母親の言葉に、思考が停止した。
何を言っているんだ?「行ってらっしゃい」だって?
正気なのか、戸の向こうには、赤い”アイツ”がいるんだぞ!
その言葉を聞いたシゲルは、母親に背中を向けたまま、「ありがとう。」の一言だけを添えて、戸口に手をかけた。
ダメだ!開けてはいけない!やめるんだ!
しかしこれも、シゲルの耳には届かない。
屋内と外を隔てていた一枚の板が、カラカラと音を立てながら少しずつ開かれてゆく。
戸の隙間から、生暖かい空気が流れ込む。
野犬の死臭が、鼻を刺す。
戸が全て開かれると、すぐに”アイツ”声が聞こえた。
「お......と...ご......ま...」
#創作小説

りょちん♂
第2話
「どうもお早よう」
友人らにそう声をかけ、講義室の椅子を引いた。
オレの名前は飯田マサル。今年で21を迎える大学生だ。
小さい頃から文学が大好きで、大学は文学部へ進学した。
特に太宰の作品をよく嗜んでおり、どの作品も暗唱出来てしまうくらいには読み込んでいる。
地元では一番の秀才で、大学も特待制度を使って通っている。ご近所からは、「マサルくんの将来は学者さんかな、楽しみだねぇ。」と賞賛してもらうこともあったが、一方で冷ややかな目線を向けられることもあった。
「なぁマサル、ここのところなんだか顔色が悪くないか?」
オレにそう声をかけたのは、同期の西村シゲルだった。
シゲルは大学に入って右も左も分からないオレに、気さくに話しかけてくれた。シゲルは容姿も良く、勉学も優秀だ。その整った容姿とキレる頭で、数々の女学生を虜にしてきたらしい。こんなやつが、どうして陰気なオレと仲良くしているのか、ほとほと解らない。
だが、一緒にいて悪い気はしない。
オレはシゲルを、友人としてとても好んでいた。
「ああ、なんだかこの頃寝起きが悪くてね。最近変な夢を、よく見る気がするんだ。」
昨日の夢はなんだったのだろうか。同じような夢を何度も見るのだが、あまりよく思い出せない。とても怖かったような...。
少し目を伏せて想起していると、堰を切るように笑い声が聞こえた。
「っぷはは!なんだマサル、21歳にもなって夢で落ち込んでるのか?心配して損したぜ!帰ったらおかーちゃんに赤城の子守唄でも歌って貰うんだな!」
部屋中にシゲルの無駄に大きな声が響きわたり、皆の目線を集めてしまった。
おいおいおい!これではまるでオレが軟弱な女みたいじゃないか!
恥辱を極めたオレは、更に背中を丸め、耳を赤くしてしまった。
前言撤回だ。こんなやつ、やっぱり嫌いだ!
#創作小説

りょちん♂
第1話
[プロローグ]
泣き出しそうな雲が、月を抱き込む。
ジメジメとした空気が、野犬の死臭を撒き散らしている。
今夜も”アイツ”がやってくる。
赤色の”アイツ”が。
「ごめ...くだ...い」
”アイツ”が家の戸を叩く。
恐る恐る、「はい。」と返事をすると、
”アイツ”は戸の向こうで何か言った。
「お......と...ご.........ま...」
”オトゴマ”?
なんだろう、よく聞こえない。
「お......と...ご.........ま...」
ああ、ああ、そうか。
怖い、怖いよ。
もう帰ってくれ、お願いだから。
ところが、オレの意志とは裏腹に、身体が勝手に立ち上がり、足はゆっくり動いてゆく。
やめろ、止まってくれ、嫌だ、嫌だ。
どんなに念じたところで、”アイツ”への歩みは止まらない。
足は草履を身につけ、手は戸口にかかる。
もうどうしようも無い。
怖い、怖い。
震える手、高鳴る心臓。
オレはぎゅっと目を瞑り、腕はひと思いに扉をガラガラと開けた。
「...にいちゃん?」
大きく見開いた俺の目に、弟のキヨシが映りこんでいた。
顔に差し込む朝日が、夏の訪れを知らせた。
#創作小説

茉莉(まつり)
#創作詩
「切り花」
まだ蕾の花を切り取って
脱脂綿を括りつけた
水に触れれば
急速に浸水していく
脱脂綿をみて
架空の世界に飛び込んだ
自分を重ねた
言葉に触れれば簡単に
拡がり繋がる世界
水を含んだ切り花のように
最初は活き活きとして
花を咲かせるけれど
所詮は切り花
水を与えても
与えなくても
いつかは朽ちて枯れてしまう
楽しんでた彩りは
時とともに褐色になる
所詮は架空の自分
虚しさに
いつか気づくだけ

光音
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作:光音
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#小説 #創作小説 #学生 #ひとりごとのようなもの #選択


光音
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作:光音
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#小説 #創作小説 #学生 #ひとりごとのようなもの #ある書店員大学生の日常


Liley@小説書き
あなたの為に、したことなんだ。
手錠をつけられ、証言台に立ち、真っ直ぐ、前を見つめて。
夢だった裁判官になった彼女は、とても苦しそうな顔をしていて、ガベルを持つ手が震えているのがよく見える。
泣かないで、ほら、君が夢に見た事だろう?
罪人を裁く。悪を、裁くのが、君の夢だったはずだ。
彼女の凛とした声が法廷に響く。
死刑宣告。知っていた。
あぁ。やっと、やっと夢を、叶えられたね。
俺は柔らかい、笑みを浮かべて、言う。
「その罰を、受け入れましょう。」
手が震える。皆が、こちらを向いている。私の言葉を待っている。
嫌だ、私は、彼に…彼を、裁くことなんてできない。
夢だった裁判官になって、出世して、初めて、判決を下すことになって。
悪をこの手で裁くのが、私の夢だった。
彼もその夢を応援してくれたのに。
どうして、あなたが、そこに居るの…?どうして、どうしてあんなことをしてしまったの…?
涙が溢れかける。罪人に情を持ってはいけない。でも。
私には、無理だよ…っ。
彼が、こちらを、すっと見ている。
死への恐怖も、私への訴えも感じない。ただ、こちらを真っ直ぐ向いて。
息が詰まりそうだ、でも。彼がしたことは、許されていいことじゃない。
震える声を、苦しい心を、殺して。
「判決を言い渡す!…被告人を…っ」
息を吸い込む。
「死刑とする!」
言ってしまった。彼が、柔らかく笑う。
嫌だ、なぜ、そんな顔をするのだ。
なぜ、そんなに、幸せそうなのだ。
#創作 #創作小説 #小説
#ベリーショートストーリー
#テーマから広げる創作

Liley@小説書き
いや〜まさか君と死体を埋めることになるなんてね…
え?…いや、最初はびっくりしたよ、君がぐちゃぐちゃの死体の前に、刃物持ってたってた時はさ。
でもどこか安心したんだ…なんでかって?
君はとっても綺麗だろ?そんでもって優等生だ。雲の上の存在みたいだった。でも、そんな君にも、こんなに汚い面があるなんて、なんか、僕と一緒だなって思ったのさ。
#創作 #創作小説 #短編小説
#ベリーショートストーリー
#テーマから広げる創作

Liley@小説書き
好いている子がいた。
容姿端麗で、かつ秀才で、優しくて。俺なんか到底届かない、高嶺の花だ。
そう思っていた。
ある時、ちょっと用事があって、図書館を訪れた。
そしたら、机に向かう彼女を見かけた。
参考書を山積みにして、困ったように手が止まっていて。たくさんの本をペラペラと捲りながら。
一体いつから居るんだろうか、開けられたペットボトルは、もう4分の1も残っていない。
意外だった。いや、もちろん努力はしていると思っていたが、心のどこかで、彼女は根本から、頭の良さが俺と違うんだって思ってた。
だけど彼女は、人以上の努力で、頂点に居たんだって気づいた。
俺はその姿に、背中を押された。
行きたい高校を諦めていた。彼女の希望先と同じところ。でも、無理だって、決めつけて。
参考書を借りて、急いで家に帰って
そこから毎日、毎日、勉強して、努力して。
そしたらめきめき成長して…
「だから、君には感謝してるんだよ。」
リビングで座る、彼女を見て、言う。
かつて高嶺の花だった彼女に、俺の努力は伝わって、思いが届いて。
今、俺の目の前で、彼女は嬉しそうに微笑んでいる。
フィソステギア
花言葉…望みの成就 達成 進路
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鵺浪 灊
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