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𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
気を抜くと蒸発しそうになる。
それならそれでいい。
空に登って雲になって雨になって、
いつかアナタに降りそそぐ。
#amaの日記

𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
レモンを入れると色が変わるやつ。
どんなものだろうと私の体に入ったからには、私のためになればいい。
綺麗なものを見て、美味しいものを口にして、美しい私になればいい。
変わりたいわけじゃない。
戻りたいだけ。
美しい私に。
#amaの日記



𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
ベランダに出て朝日を浴びる日課は昨日から途絶えてしまった。
どうも体調が優れないのだ。
今日もベランダに出たら雨に濡れてしまう。
そもそも昨日も今日も朝日は見えないから、体調を悪化させるだけだろう。
分厚い雲は重そうだ。もやもやと同じところにとどまって、流れていく様子が見られない。耐えられずに雨を吐き出しているのだからよっぽど重くしんどいのだろう。
高い湿度とひやっとした空気がまとわりついて、私の動きを鈍くさせる。瞼を開くのですら重たいのだから、体を起こすのはさらに大変だ。耐えられず涙が溢れる。
天気と私は運命共同体なのだろうか?
だとしたら、明日は晴れてほしい。
#amaの日記

𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
『あまちゃんは、優しくて穏やかで
平和の象徴みたいな子だから
まさに当たってる!』
私が顔写真を使って性格診断をしたことに対する返事だった。AIが判断しているから信憑性がどこまであるかは分からないけど、
『穏やか42%
みんなの先生17%
陰キャ16%
カウンセラー13%
天真爛漫と集中一直線がそれぞれ4%
自然体と本の虫がそれぞれ2%
周りを和ませる 安心と安定な平和な神』
という結果だった。
AIもなかなかやるなぁと唸らざるを得ない私ぽさ。穏やかが1番で、真面目なところがあって、陰キャで。遊び半分で診断するにはおもしろい。
それにしても、某ヒーロー漫画を知らない彼から「平和の象徴」と言われたことがかなり嬉しかった。私が来た!でお馴染みの最強ヒーローは、私も憧れる1人だ。
私はヒーローのようにみんなを守って救けて勝てるわけではないが、心の中でみんな幸せに過ごしてほしいと願っている。戦争や貧困の差がなくなり、みんなが生きたいように生きられる社会になってほしい。流れ星が流れると、「みんな幸せ、みんな幸せ、みんな幸せ」と唱えるようにしているくらいの世界平和ガチ勢である。
ただ願うばかりで何もできてないんじゃないかと思うこともある。平和の象徴と言われ嬉しい気持ちと、実際にできていることを比べて、頑張らんと…!と思いながら画面をスクロールすると、彼からの返信はこう続いていた。
#amaの日記 #小説 #続く


𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
外は暗いし雨が降っている。
私が目を覚ましたら朝で、寝たら夜になるシステムを導入する計画は進んでますか。
私が笑えば晴れで、泣いたら雨になるんです。
私中心に世界が動くということです。
着いてこれるかな?私の狂った情緒に。
日照時間と降雨量は植物の育成に多くの影響を及ぼしますよ。
キャベツの値段が高騰しているニュースを見ました。お米も不作らしい。
野菜好き白米好きの私が黙っていられるわけがないよね。情緒おかしくなって、計算尽くした睡眠とって、適切に泣いてやるわ。
寝言です。
おやすみ。
#amaの日記

𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
みんなの事を優先的に考えられるなんて偉すぎるよ
でも、まずは自分が幸せになろう!
ぼくと共に!』
あぁ、その通り。私は自分軸で幸せを考えることがはどうしても苦手なのだ。昔から家族や友達の顔色を伺って、自分の意思で発言することは少なかった。何かを2択から決めるときは多数派であろうとしたし、もし何かが思い浮かんでいたとしても3沢目を提示することなどできなかった。
無意識のうちに、自分を閉じ込めて、わがままに蓋をして、その結果心にヒビが入ったのだろう。適切なメンテナンスをしなければ劣化する。心も同じだ。
「自分の幸せか……」
呟いてみても、よく分からない。これからの人生において、何を目標とし、どのような気持ちで日々を生きるのか。幸せな未来を見ようとしても、黒い靄がかかったようになっている。
ただ分かることは、そばにいてくれる人がいるということだ。彼や母、SNS上で繋がっている友達も、私が生きることを見守ってくれている。それがどれほど幸せなことか感じることができる心はまだ残っている。
自分が幸せであってこその平和の象徴だ。
自分を犠牲にするのではなく、幸せをみんなに分け与えられるような真のヒーローになろう。時間はかけたっていい。ゆっくりでも進んでいけば、確実にどこかに辿り着くはずだから。
彼に『ありがとう』と返信してスマホを置く。窓の方を見ると少し朝日が漏れていた。
さて、今日も1日を始めよう。
#amaの日記 #小説

𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
圧があるからまとめるね。
・好きな作家さんお二方へのラブレター
・過去の短編小説
・#amaの日記 の番外編 #amaの過去日記
どれか気になるところひとつでも読んでみてね!
おやすん。

𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
こんな時間になんなん?
寝よう。
あ、寝れないから遊んでたんだった。
とある男に絵を見せたら、
「ひとりあそびうまいよね(笑)」
と返ってきた。
しょうがないじゃんおうち時間が多いんだもん。
家から出なさすぎるなのは分かってるって。
もーーー、現実逃避で絵描いてるのバレたじゃん。
私の絵、買ってくださいよ。
そうすれば現実逃避じゃなくなる。
名案なのでは?
ちなみにこの絵は全人類全生物に感謝の気持ちを込めてます。
みんないつもありがとう!
素敵なあなたがハッピーになりますように🎈✨
#amaの日記
ここまでが一連のひとりあそび。


𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
小瓶を掴むと、誰も着いてこられないところへと逃げた。
目の前には海が広がっている。
太陽が昇りかけた朝は、海に反射して眩しい。
目を逸らして堤防に座る。
小瓶を取り出すと、朝日の反射に負けないくらい虹色に光っていた。
「僕の夢の勝ちさ」
小瓶の蓋を開け、手のひらに中身を取り出す。
小さな錠剤が数個。
「これが僕の夢だ」
躊躇なく口に放り込む。
甘くもあり苦くもある不思議な味だなんて考えていた、その瞬間、頭がぐらりと揺れた。
バシャンと飛沫が上がり、海に落ちたことが分かった。
「生まれ変わって……幸せになる……」
最期の言葉は泡となって水面に上がっていった。
【夢が叶う小瓶】
#amaの日記 #小説


𝕒𝕞𝕒𝕒𝕞𝕒𝕞𝕪
深呼吸すると両手を広げて、重力のスイッチをオフにした。
その瞬間、ふわっと体が浮かんで、空へどんどん飛んでいく。いや、落ちていくといった方が正しいかもしれない。
私はやっと、この地球から抜け出すことに成功したのだ。
ワンピースの裾がはためき、どんどん近く深くなる宇宙に映えていた。
空気が薄くなり、呼吸はしにくくなっていくけど、私はとても幸せだった。
意識が途絶えるまでに、どれだけ美しい景色を見ることができるだろう。いくつ煌く星に出逢えるだろうか。
わくわくが止まらない。笑顔が自然に溢れた。
【私が宇宙の藻屑となる話】完
#amaの日記 #小説
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