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ろんげ
11.高校生編
初めての彼女。
初めて手を繋ぐ。
初めて肩と肩が触れる。
女子ってこんな柔らかいの?
何この匂い。
全てが新鮮で
全てが緊張して
全てが愛おしかった。
が、しかし
初めての彼女がもたらしたのは
いい事だけではなかった。
『嫉妬』
嫉妬のエネルギーは凄まじい。
恋と同じ、いやそれ以上じゃないか。
頭の中が、その感情で染まっていく。
あまりいい感覚ではないな。
僕は初めての彼女。
彼女は2人目の彼氏。
知ってはいたけど
いざ付き合うと、元彼がよぎる。
しかも厄介なことに、元彼は同じ高校にいる。
ああ、元彼を学校で見るたび、あの頃のことを思い出すのかなあ。
元彼と何をしたんだろう。
どんなデートをしたのだろう。
どんな話をしたのだろう。
どんなふうにしたんだろう。
いろいろ考えてしまう。
そんな自分が嫌だった。
だってかっこ悪いから。
でも考えてしまう。
考えて、落ち込んで、悲しくなる。
今、大人になった自分は17歳の自分にこう言うだろう。
可愛いいいいいいいねええええええええ。
嫉妬は、仕方がない。
だって経験が足りていないのだから。
経験をある程度積むことができたら
過去に対する嫉妬は、軽減されると思う。
ただ、17歳の僕は経験が無さすぎた。
たしか、正直に嫉妬してしまうことを彼女に伝えた気がする。
彼女は笑って
「中学の時に付き合ってたから何もしてないよ!」
と言ってくれた。
今考えると、本当かどうか、真偽は定かではないが
当時は心が救われた。
「ろんげと初めて付き合えばよかった。」
とも言ってくれた。
単純な僕はすごく喜んだ。
初めての嫉妬
今ではいい思い出である。
続く
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