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ろんげ

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【僕の恋愛昔話シリーズ】
④次章プロローグ

なんと!男子の1人が女子に加担して不思議の国のアリスに手を挙げていたのだッ!

そいつはクラスの中でも変わり者で(お前が言うな。)男子の中でも浮いている存在だった。

しかし、まさか不思議の国のアリスに手を挙げるなど想定外の事態を目の当たりにし

僕は頭の中で描いていた、爆笑間違いなしの千と千尋の神隠しの劇がガラガラと音を立てて崩壊していくのを感じた。

まさに、絶望。

やられた。

と思った。

盛り上がる女子。

意気消沈の男子。(1人を除いて)








あからさまにやる気がなくなった男子を尻目に

女子たちは着々と準備を始めた。

台本を作る者

配役を決める者

など役割分担をして

生き生きと活動している。

楽しそうだ。

僕たちとは違って。







数日後、配役を考えていた女子が僕のところへやってきた。

帰りの会の前だったと思う。

「ろんげ!帽子屋さんの役をやってくんない?」

あ?

何を言ってんだこいつは。

このやる気0の僕に向かって役を振ってくるとは良い度胸してんじゃねえか。

だいたい帽子屋さんってなんだ。

帽子売るんか。

何で僕が帽子売らなきゃいけねーんだ。

帽子売りたかねーわ。

つーか不思議の国のアリス知らねーわ。

どういう物語だ。

なんで帽子屋が物語に出てくんだ。

てかなんでよりによって帽子屋なんだ。

もっとあるだろ。

八百屋とか、大工とか。

ピンポイントすぎるだろ、帽子屋って。

専門店すぎるだろ。

服屋ならまだわかるよ。

なんで帽子専門なんだよ。

不思議の国のアリスの世界ではそんな帽子が重要なんか。

おしゃれさんしかいねーのか。

ま、そんなことは置いといて

やる気0なのに役振ってんじゃねえええええええ

という気持ちでいっぱいな僕。

「それ、セリフあんの?」

「あるよ。」

あるよじゃねーよ。

こっちはやる気ないのになんでセリフ覚えなきゃいけねーんだよ。

イラだった僕は、ふとあることが気になった。

あの手を挙げた男子は、何か役振られてんのか?

続く
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