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黒猫将校

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ウイスキーは内に向かう酒である。ビールやカクテルのように指向性を持たない。それはブラックホールのように内に向かい、社会的な自分と本能的な自分を縮退させる。内に潜った先で、本来の自分、つまり社会性と本能が交じり合った状態にたどり着いた時、そこはまるで四畳半の部屋のような「ちょうどよさ」を我々に感じさせる。

当然、ウイスキーは一人で飲む酒である。二人で飲んだとしても、縮退効果によって二人は分断され、それぞれの四畳半に帰っていくことだろう。そこで起こる会話は、実家が隣同士のともだちが自室の窓越しにするように遠く、しかし親密で、いつでも眠ってしまえるような安心感に満ちる。ただし窓を飛び越えて、相手の部屋に飛び込んでしまうような真似は許されない。窓枠に足をかけ、飛び出そうと力を入れた瞬間、ウイスキーが持つ強大なアルコール含有量によってその膝は崩れ落ちるだろう。落下していく中でやはり自分は一人なのだと理解しながら、我々は思考が閉じていく感覚を味わうだろう。

響:サントリーの企業理念、「人と自然と響きあう」から名付けられたサントリーウイスキーの最高峰。イギリスで開催される国際酒類コンペティション・ISCにおいて、最高賞である「トロフィー」を幾度となく受賞している。

#酒 #響 #ウイスキー
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ウイスキーは内に向かう酒である。ビールやカクテルのように指向性を持たない。それはブラックホールのように内に向かい、社会的な自分と本能的な自分を縮退させる。内に潜った先で、本来の自分、つまり社会性と本能が交じり合った状態にたどり着いた時、そこはまるで四畳半の部屋のような「ちょうどよさ」を我々に感じさせる。