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Yachi

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小さな本堂には20人ほどが座って居る。
京都学生ガイド協会の学生が滑らかに寺の説明を聞きながら本尊を見る。
アフロ、いや五劫思惟阿弥陀如来だ。金戒光明寺と同じく、デフォルメされたかのような姿だ。ふっくらとした頬、むちっとした首筋となで肩。五劫という時間がそうさせるのか?

説明の最後は観音堂の十一面観音だった。筋肉質なのだという。
本堂と観音堂は中で繋がっていたので、そのまま移動。
仏像を目の前にして少々驚いた。市中の像にしては、珍しく優美さがない。ちょっと芋くさい顔立ち。
そして確かに筋肉質、細身だが余分な肉がなくがっしりした体躯。少し短い腕。しかも、意識高い系の目鼻立ちがはっきりした男顔、身長1.8メートル。明らかにマウント取ってきてる。

これは文句なしにかっこいい。

衣文は彫りは浅く、対照的な部分が多い。それらは時代相応なのだろう。
しかし肌の色が何となく明王みたいに赤っぽく見えるのは気のせいか?
ガイドの方も同意見だが、その理由はわからなかった。
それに対して裙は木の素地が経年で黒くなった良い風合いを醸し出して居る。
むしろドヤ顔兄さんなので、少しチャラくレザーのパンツを履いて居るように見えないこともない。
いかん、どうやっても自意識強すぎ兄ちゃんに見える。
そこまでの自信はどこから来るのか。
うらやましい。

2025/2/16

#仏像 #京都 #仏像好きな人と繋がりたい #寺 #京の冬の旅
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Yachi

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宝蔵寺の寺宝展を見に来た。
本堂を通りぬけていくのだが、本尊の阿弥陀三尊の右手に地蔵菩薩を見つけた。
子安地蔵というらしい。ご利益を得ようと両手首に真っ赤なよだれかけが結ばれている。

1メートル少々の像で、白顔、修復されたとのことで截金や彩色がきれいだ。
すらりとした体躯になで肩で、静かに目を閉じている。
錫杖を持つ手は自然な感じで力みを感じない。

何となく仏像という雰囲気を異に感じるのは、プロポーションのせいかもしれない。
八頭身の小顔、デフォルメの少ない四肢、彫りが浅く周期性が見られないリアルな衣文など、とても生身を感じさせる。

2025/2/11

#京都 #仏像 #仏像好きな人と繋がりたい #寺 #若冲
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石庭の前は満席でとてもにぎやかだ。
それを横目に本堂を目指す。
建てられてから古くない本堂内は、桧の香りが残っていてひんやりしていた。
ガイドさんが説明してくれるのだけど、何とも味気ないもので正直興にそぐわなかった。

本尊の釈迦如来坐像は50センチほどの高さで、すらりとした体つき、すっきり整った顔、抑揚のある衣紋など典型的特徴がうかがえる。
良い具合に年を経ていて、全体が程よくマットな仕上がりで、渋く箔が残っている。それが陰影を柔らかい印象にしている。

表情は瞑想しているように静かだが、太い眉を思わせるところが力強さも兼ね備える。
まとまっていながら、存在感のオーラがもやーんと放出されている感じ。

この像は鎌倉時代のものらしいが、龍安寺の元となった円融寺は平安期の創建、そして龍安寺となったのは室町時代、本尊となった経緯には何か話がありそうだが、その辺りについてはガイドさんは、知りませんの一言で終わった。

正直に申し上げて、いまいち。

2025/3/8

#仏像 #京都 #京の冬の旅 #仏像好きな人と繋がりたい #龍安寺
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15分ほどかけて、地蔵さんの石仏が並ぶ上り坂と階段を登り切ると、視野一杯に本堂が現れる。

他に訪れる人はなく、お堂は静まり返っている。
しかし,その中は意外と寒くない。風が遮られるからか。

薄暗い中、本尊の聖観音の御前立ちを見る。小柄で華奢な雰囲気のすらりとしたラインが綺麗だ。
薄暗い中に浮かび上がる姿が、やや緊張しつつも平穏な雰囲気を感じる。

それだけでない。聖観音の他に四天王や阿弥陀如来と、賑やかしとしては十分なメンバーが揃っている。
四天王は平安の様相が色濃く残る表情で、顔のパーツがぎゅっと中心に寄っている。衣服はまさに異国のそれである。聖観音とは逆に動きを感じさせる。
一方の阿弥陀如来は、きりりとハンサムで磐石の安定感を呈する。

さらには、内陣とその裏にも回ることができ、武装の忿怒大黒天や色々な時代の様々な仏像を至近で見ることができる。

質と量の点で申し分ない仏像を、心ゆくまで静かに見ていられる。なんと贅沢。
もっと雪深い時に来ることができれは、ことさら厳かな空気に触れることができるに違いない。

2025/1/13

#滋賀 #寺 #仏像 #仏像好きな人と繋がりたい
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雪道を走ってやっと善水寺に辿り着いた。
近道は雪で通行止めだったのだ。

なんと、国宝の本堂は屋根の檜皮の葺き替え工事中で見れなかった。残念。

幸いにも本堂の中は入ることはできた。ついさっきまで八日の護摩供だったので中には香が強く残っていた。
外陣で手を合わせていると、寺の方が内陣を案内してくれた。

秘仏の薬師如来の厨子も国宝であり風格あるもので、それを囲むように帝釈天と梵天、四天王、十二神将が並んでいる。
それを数十センチという至近で見ることができるのだ。

内陣の空気は冷え冷えとして、空気が止まっている。何も音はしない。
二天は2メートルほどの像高で平安らしいぽってりとしたふくよかな顔つき。ややしっかりとした体躯に対照的な衣文。彩色はほぼない。だが、丁寧な造形は見ていて飽きない。
四天王も良い。これらも像高2メートルほどで平安のもの。ややかたさを感じるが、それぞれが動きのあるポーズ。小顔なところが、何となく現代風。でも表情は明らかに平安風。
十二神将は約1メートルの小柄なもので、鎌倉のものらしい。それらは傷みが激しくかけている部分も少なくない。それでも皆個性的な躍動感のあるポージングで味がある。
自分は波夷羅大将のカメラ目線のどや顔が好みだ。

内陣の裏手には聖観音、阿弥陀如来、僧形文殊菩薩、不動明王、兜跋毘沙門天など多くの美仏を、これらも数センチまで寄って見ることができる。静かに、じっくりと。

檜皮の葺き替えは十月まで。紅葉の季節には新しい屋根を見ることができるだろう。

2025/2/8

#滋賀 #仏像 #仏像好きな人と繋がりたい #寺 #
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明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

さて、元旦から、ですが、三が日はいくつか開扉されるお寺があります。
その一つ、穴生の盛安寺に行ってきました。もちろん、あの十一面観音が目的です。

街道筋からは雪を被る比良山系が見えます。
穴生積みの石垣と山門が住宅地の中に忽然と現れます。

ご住職に挨拶して御朱印帳を渡し、庭を見てから観音堂へ。

人の背丈より少し小柄な体躯で、衣文は対称的で、彫はやや浅め。
穏やかに閉じられた目は、静かな祈りを感じさせます。
厳しくないものの、引き締まった口元は強い意志の現れでしょうか。

素朴さが、かえっていつまでも見ていたい魅力です。

2025/1/1

#滋賀 #仏像 #仏像好きな人と繋がりたい #寺
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商店街の中で丈六の阿弥陀如来を見ることができるのは何とも不思議な感じがする。
開けっ放しの本堂は、周りのざわめきがほぼそのまま聞こえてくる。

ちょうど読経のところに来た。明るめの節のお経が堂内に響いている。

お堂に入るための段を上がる時から、ぱっちり見開かれた目がこちらを見ている。
諭すでもなく、圧するでもなく、見つめている。
全身が黒いせいで白目が目立つ。
近寄って見るのも良いが、光背を含めて一視野で見ようとすれば、少し離れたほうが良いかも。びっしりと仏に埋め尽くされた舟型光背は、その大きさとは逆に意匠がとても細かい。

銅鑼の音と共に読経が終わると一瞬無音になったが、すぐに通りの喧騒が聞こえるようになった。

2025/2/11

#仏像 #京都 #仏像好きな人と繋がりたい #寺
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特別公開の時に訪れた浄住寺を再訪した。
洛西三十三所の札所ということで、聖観音をもう一度見ようと思って。
観音堂はお堂と呼んで良いのかわからないほど簡素で傷みが激しい。
なのに像高30センチほどの観音様は彩色がはっきり残っている?ご住職に伺ったところ、数年前に塗り直したとのこと。なるほど。
顔の輪郭がやや四角く、こちらも聞けば江戸後期のものだろう、と。
特別公開の時にガイドの方が、釈迦如来の彩色は数年前に塗り直されたと言っていた。その時に観音様も化粧直しされたのだろう。
個人的にはその後ろにあった、菩薩坐像の方が印象的だった。表情が個性的。

しかし、ひっそりとたたずむ小堂の仏像は、大いに私の心を打つものがあるのも事実。
雨と秋が似合う。

2024/12/14

#仏像 #京都 #仏像好きな人と繋がりたい
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三千院の山門を過ぎて緩やかに下りはじめるその先に、雪降る白景色の中にお堂がひとつ。それが勝林院だ。

離れていても本尊の阿弥陀如来が見える。
靴を脱いで声明が流れるお堂に上がる。床が足裏から体温を奪っていく。戸が空いているので空気もほぼ外。

さて、丈六の阿弥陀如来。さすがにでかい。間近なので仰ぎ見る形になる。いや、明らかに上の方から見下ろされている。目が合うのですよ。
鎌倉仏らしい、少し面長に見える男顔。全身の箔が如来の風格を漂わせている。サイズは大きいが、決して大味ではない。
また、光背も像に合わせて大きく、てっぺんが手前に反っていて、こちらに落ちてきそうだ。
ここは裏手にも回ることができる。ぜひそうするべき。正面からだとやや厳しめの表情は、横から見ると優しくも憂いの表情にも見える。

本尊の両脇には、不動明王と毘沙門天が居る。もちろん両仏も上から見下ろしている。玉眼なのでめっちゃ見られている感が強い。
不動明王の光背は外套のごとく側面から正面に回り込んでいて、どの角度から見ても火炎の中に立っているように見える。初めて見た。
毘沙門天はぎゅっと口元を引き締めて、寡黙ながらこちらを睨んでいる。見守っている?

皆さん、それぞれに目力が強い。

勝林院、冬の静かでぴしっとした空気の中で見るにふさわしい。

2025/2/9

#仏像 #京都 #仏像好きな人と繋がりたい #雰囲気 #雪景色
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